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Full text of "Moonlight Syndrome: Complete Data File (Edited and RAW)"

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解析 文书 


数 中 博 草 / 著 


Compleat-Data-File 


コン アプ リー ド ポー タッ ファ イル 


INTORODUCTION 


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WIESEN. Bh 会 て は に ここ か ら 妨 まる 。 ま 

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と で いた …<。 


中 次 


CONTENTS 


目次 ron 6 
登場 人 物 ・… ド ー ーー 8 
相関 図 ・ 操 作 方 法 ・‥……・ 1 1 


概念 一 System Concept……12 


「 プ ロロ ー グ 」 PROLOGUE.……………, 13 
「 夢 題 」 MOWDEI・ バ ドー…・ 21 
[SBE] SOWGUW 31 
[ER] HENSHITSU・・…・…・……・ 37 
PEI HENLIN ......... 45 
ER] FUYOU e e 51 
DEGR] DENPOW: -eeii esth: 64 
[BIM] KAIBYO eee 69 
「 司 村 上 」DOWAKU.……………………….…….……. 75 
[ 正 ピ ローグ 」| EPILOGUE: +. 84 
Chi... .. eire: 88 


キャ ラク ター ファ イル 
岸井 ミカ ・ ド ーー トー 20 
長谷 川 ユ カリ ドー トト 30 
ee 36 
鹿 原 アリ サー・・… ド ーー…・ 44 
冬 葵 儿 三 .….………… 50 
逸 島 ヤ ヨイ バド トド トー 63 
華山 リ ヨ ウ ・…… ド ーー… 68 
冬 葉 ス ミオ ・ ド ドー・… 74 


付録 ノ pÆ ~ Another Story~ 
[338] TR eee 巻末 


ut 


A CHARACTER 


F) 1 ミカ MIKAKISHIKAWA ` し 


共に 、 凶 代 の 街 に 潜む “ 噂 "の 真相 を 究明 すべ く 、 


Ho ルー ズ ソ ックス を 履き 、 制 服 の スカ ー ト の 
細く し 、PHS は 必需 品 、 と いう コギ ャ ル の オー ソ ド ッ 
7 ARA ル も 保っ て いる 。 DDRRT, RRORME 


2 2 6 a; 人 暮らし < の 


C] jeri 
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、・ 全幅 険 を し て きた 。 そ の 結果 、 女 子 高生 を 素 で 演じ ーー 
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C _ える だ ろう 。 「 ビ ラミ ッ ド 御殿 」 と 呼ば た Su $ 


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長谷 | | | ユカ リ YUKARI HASEGAWA 


à MECA FES ユカ リ と の ` 人 組 で は 、 

. ダー 的 存在 。 以前 修学 校 で 阪 U 7- 1 g 

Š で あす た が 、 テ サト だ け は 幼 馴 旨 み と し て 斉 FEL, @ 

: それ が 唯一 の ヒー リン グ き な っ て い gc 。 そこ へ 
突然 、 ミ カ と いう 上 異物 恋 や っ TR. 最初 は 徹底 


O 下 ao o AD ht HAN 


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OH.KAZAN NN 
動く 17 歳 。 高 校 を 中 
ad RIAI- ORI 
ゝ 、 自 然 に 浮き 出 
BIN- "つの ミカ を 


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か š £ Sia ; 

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J A KYOHKOY KAZAN TR 

z ぷと チビ リョ ウ の 実 の 姉 で S + 
1958.9) | r. Eo リョ ウ に の ンコ Ci た の 上 すか 
ンド つ いて いる < ォ と 交際 し で siig 
C RiU - は 、 ス ミオ と て 
ganz すえ 57 て いる 。 KMAN X: 5 
ボノ ドミ 一 Ss $ 
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| 冬 葉 人 二 才 SUMIO.TOHBA 

19 歳 ・ 大 学生 。 唐 突 な 詩 動 、 衝 動 的 な 行動 で 人 
を 翻 電 す る 。 キ ョ ウ コ だ け で は な く 、 多 く の 女 性 が ス 
ミオ に 身 を 任せ て し まう 。 そし て 、 数 々 の 謎 を 残し た 
Fa 


生業 ルミ > mas 


— Me E E, I IDATA — h リョ ウ 
| の で 、 リ ョ ウ の 姉 ・ キ ョ ウ コ と 実 の 兄 
ASITA L TOZ. だ が 、 効 い 頃 か ら ス ミオ 
を 好い て いた ルミ は 、 禁 断 の 関係 を 持っ て し まう 。 
ROEA IRAN WORS RAPLA RV, 
小学 生 : で セッ クス 证 J, ZX RZECE Z2: 
JUA FES ab F2: Zb BDT ZU 7. RI 
に 古風 な 面 も 持つ 


. の 


白髪 の 少 年 MITOR: 


A07 年 。 歳 . . | 
うか 。 EOR iO FERITE MER ACO ti — 
守 代 で ある 。 METERES D BEA ROI s£ | 
見 せ て は 消え る 。 tb ili Ola aa Qam LIC 1 2 

の な の か 、 そ の 島 体 は や 0 が 2 


L Ei Y 
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: し さ を 感 じ 、 自 
味 | を 満足 
る 。 物語 の 妥 
4 まで の 


桂木 二 本 MIHO.KATSURAGI 


Po 121 e 3-F. 雛 代 高校 年生 。 ミ カ の クラ ス メ ー ト 。 意外 に 攻撃 的 
ミカ と 仲 が 良い 。 な 一 面 を 持ち 、 禁 力 沙汰 で 停 沙 を くら うこ と も 。 現在 引っ 
*、 複 雑 な 家庭 環境 越し の 関係 で 両親 と 離れ て お り 、 ワ ン ル ー ム マン ショ ン で 
- 人 暮らし を し て いる 。 


wt AT : - ツ r も N< 
A =+ 広瀬 ITE 
s MIKI.KOHSAKA /小 人 HIROSE.SENSEI 


雛 代 高 校 二年生 。 ミ カ の クラ ス メ ー ト 。 桂木 ミホ と は 親 雛 代 高 校 化学 教師 。 以 前 学校 で ある 不祥事 を 起こ 
、 友 で ある 叶 欧 と 鞍 て ある 種 の 感情 を 持ち 、 敵 対 視 する し た た めか 、 噂 に の ぼり や すい 。 や や 神経 質 そ う で 、 生 
_. あ まり 衛 疾 する こと も 多い 。 だ が 、 や が て 不幸 な 運命 が 彼 徒 か ら も 険 で は 呼び 捨て に され て いる 。 化学 教室 に こも 
女 を 襲う 。 っ て いる 事 が 多く 、 そ の 行動 に 不審 な 点 が 見 受け られ る 。 


チェ ッ ク し て お くべ き 人 物 か も し れ な い 。 


10 


Correlation 


Oparation 


オー プ ニ ン グ 時 

〇 ボタ ン ・・・・・・・ + .......... 决定 

X/N 71... ............ キャ ン セ ル 

(但し 、 シ ナリ オセ レク ト 画 面 の み ) 

又 勺 一 卜 术 狂 2/. h p. 
オー ブ ニ ン ダグ ムービー の スキ ソ プ 

方 向 キ ー………… ーー・ カ ー ソ ル の 移動 

x その他 の ボタ ン は 反応 し ませ ん 

シナ リオ 進行 時 

〇 メメ へ ボタ ン …・… ド ーー…… 決 定 、 


メッ セー ジ 送 り 、 キ ャ ラク ター の 走り 
(意図 に より 、 走 ら な い キ ャ ラク ター 
も 存在 する ) 
方 向 キ ー……・ 選択 肢 カ ー ソ ル の 移動 、 
キャ ラク ター の 移動 
* その他 の ボタ ン は 反応 し ませ ん 3 D 
空間 を 歩い て 、 自 由 に シナ リオ を 進め 
て 下さ い 。 思う が まま に :…。 


(1997 RUMAN LTB. 
ALI RIGHTS RESERVER 


タイ トル 画面 で "LOAD" を 選択 す アラ マタ 手帳 で は 、 途 中 中 断 の 為 の セ 
る と 、 シ ナリ オセ レク ト が お こ な え ま 一 ブ デ ー タ で す 。 そ の 為 、 シ ナリ オク 
す 。 (BL. セー ブ さ れ て いる クリ ア し リア する と デー タ も クリ ア さ ざれ ます の 
た シナ リオ に 限り ます ) で 、 ご 注意 下さ い 。 

11 


SystemConcept 


フィ ー ル ド 視 点 


キャ ラク ター を 真横 か ら 眺 め る 形 で 、 舞 台 
、 と な る 学校 や 街 な ど を 散策 する 、 こ の ゲー 
= ム の 基本 画面 、 こ こ で 、 重 要 な 人 物 に 出 会 
っ た り 、 要 所 と な る ポイ ント に た どり 着く 
と 下記 の 状態 に な る 。 操作 感覚 は 前 作 「 ト 
ワイ ライ トシ ンド ロー ム 」 と ほぼ 同一 だ が 、 
、 今回 は 奥 に 行く こと も で きる 。 


INI NFR 


キャ ラク ター と の 会 話 や 、 重 要 地 点 に た ど | 
り 着く こと で 、 各 種 イ ベン ト が 発生 。 こ こ | 
で の テキ スト や 音声 が 、 複 雑 な 物語 の 入口 | 
に な り 、 そ し て 謎 を 解く ヒン ト と な る 。 一 | 
度 を り の イベ ント が 多い の で 読み 逃す こと | 
の な いよ う 注 意 が 必要 だ 。 こ の 積み 重ね が | 
深遠 な る 物語 の 終幕 へ た どり 着く 唯一 の 術 。 | 


A Q 
ムー ビー 
特に 重要 な シー ン で は CG だ け で な く ム ー 
ビー で 展開 。 本 作 の 総 ム ハー ビー 時 間 は か な 
| _ り の 量 に な る 。 イ ベン ト 誘 発 シ ー ン 同様 、 
b 見 逃し た り 聞き 逃し て し まう と 、 Fo 
_ 握 で き な く な る 恐れ が ある の で 、 特 に セ ! 
ae 
。 え 、 美 麗 な 動画 に 目 を 礁 われ る こと も 多い 。 


12 


古い も の か ら 新 し いも の ヘーー 召 代 高 校 の 旧 校 
符 は 取り 壌 され 、 近 代 的 な 新 校舎 が 建て られ た 。 
その 高校 に 通う 岸井 ミカ は 、 和 気 帰宅 途中 不審 な 
田 に 出会う 。 た だ の 変 息 者 ? それ と も …。 そ 
し て 、 不 吉 な 予感 と と も に 現われ た アラ マタ 。 
k まる で これ か ら 起 こる 事 
f を 、 全 て 見 抜い て いる か 
E の よう に 。 帰宅 し 、 自 室 に 
いる ミカ に 電話 が が が っ て く 
E る 。 そ の 呼び だ し に 応じ 、 深 
t 人 夜 に 家 を 抜け 出す ミカ 。 満月 
が 怪し く 輝 く 土 手 で 、 一 脚 の す 
れ 違 い ー-ー そ れ が 出会い だ っ た 。 
翌日 、 学校 に いて も た だ 平凡 な 
時 間 が 過ぎ て いく だ け 。 友達 と の 
F Om TEI o RCA JIi 
ケージ ショ ン を は か る うと すず る R08 
に 適当 な 相 梓 を うつ 母 。 どこ に で も あり 
そう な 光景 。「 あ あっ l] 父 の 叫び 。 テレ 
ビ の ニュ ー ズ 画面 に 、 ミカ と そっ くり の 女性 の 
痕 写 真 が 映っ て いた 。 事故 。、 た だ の 偶然 ? T 
れ と も 必然 …、 和 ゆっ くり と 、 何 か が 動き 始め た 。 


古い も の は 壊さ れ 、 新 し いも の に 生ま れ 変 わる 。 
過去 に 様々 な 謎 の 舞台 と な っ た 雛 代 高校 の 旧 校 舎 は 
取り 壊さ れ 、 綺 麗 な 、 し か し 無機 質 な 新 校舎 が 建て 
られ た 。 都市 は 、 も の 凄い スピ ー ド で 変化 し て いく 。 
すっ か り 暗 く な っ て し まっ た 並木 道 を 歩い て いる 
ミカ 。 辺り に 人 影 は 無い 。 

「 え っ ?」 一 瞬 、 影 が よぎり 、 誰 か に 呼び 止め られ た 
よう な 気 が し て 振り 向く 。 し か し 、 そ こ に は や は り 
誰 も いな い 。 気味 が 悪く な り 、 切 いで 帰ろ うう と し た 
途 端 、 ミ カカ の 前 に 男 が 現われ た 。 

「… あ な た は この 世 の 救 世 主 を ご 存じ で すか ? 」 
不審 に 思う ミカ は 、 全 く 相 手 に し な い 。 す る と 次 
の 瞬間 、 男 の 姿 は 闇 に か き 消 され た 。 笑い 声 と 、 言 
いよ う の 無 い 圧 迫 感 。 走 り 出 し た ミカ の 帰る 家 は 、 
「 ビ ピラミッド 御殿 」 と 呼ば れる マン ショ ン 。 こ こも ま 
た 、 都 市 の 象徴 で ある 。 

そし て 、 エ ント ラン ス に 向かう ミカ を 、 路 く よ う 
な 男 の 声 が 呼び 止め る 。 


マン ショ ン の エン トラ ンス に 入ろう 
と し た ミカ を 、 低 い 男 の 声 が 呼び 止め 
る 。 周囲 に は 誰 も いな い 、。 気 に な っ て 、 
並木 道 ま で 戻っ て みる と 、 違 う 男 が 立 
っ て いた 。 また 変質 者 ? 身構え る ミカ 。 
し か し その 男 に は 見 覚え が あっ た 。 
男 の 名 は 、 ア ラマ タ 。 二 人 は 過去 に 
起こ っ た 普通 で は な い 出 来 事 を 回 想 す 
る …。 ス トー リー が 進行 し て いく うえ 
で 、 アラ マタ は 様々 な 場所 に 出没 する 。 
傍観 者 で ある 彼 は 、 そ の 手帳 に それ ま 
で の 経過 を 書き 込む 記録 者 、 つ まり 、 
「 セ ー ブ ポ イン ト 」 に な る 。 


並木 道 か ら マ ンション の エン トラ ンス まで は か な り の 距離 が ある 。 ミ カ が 自分 の 家 に 帰り つく に は 、 必 ず ア ラマ タ と 会 い 、 
最後 まで 話 を 聞か な けれ ば な ら な い 。 そ の イベ ント が 終了 し て か ら 、 エ ント ラン ス に 向かお う 。 


いき な り 目 の 前 に 立っ て いる 、 
奇妙 な 男 。 焦 点 の 合っ て いな い 
目 で 、 ミ カ の 選択 を 待つ 。 
話し か ける と 、 言 葉 少 な くつ 
ぶ や く 。「 フ ム … い い 女 だ な … 何 
も し や し な いよ … 何 も ね …」 
逃げ 出し て も 、 決 し て 追い か 
けら れる こと は 無い 。 し か し 気 
に な っ て 戻っ て みて も 、 男 は い 
な い 。 どうやら この 辺り に は 、 
変質 者 が 多く 出没 する らし い 。 
様子 を みて いる と 、 男 は 不意 
に 語り か け て くる 。「 こ ん ば ん わ 、 
怪し い モ ノ で は あり ませ ん 」」 宗 
教 の 勧誘 ? っ その まま 聞い て いる 
と 、 男 は ミカ の 未 に 災い が 降り 
か か る 、 と 言う 。 そ れ を 助け る 
こと が で きる の は 、 自 分 た ち ぢ ち だ 
け だ と …。 さすが に あき れ て 言 
い 返 す ミ カ 。 だ が 、 次 の 瞬 間 、 
男 の 姿 は 闇 に 消え て いた 。 一体 
あの 男 は … ? 


並木 道 は すっ か り 暗 く な っ て し まっ て いる が 、 ミ カ の 住む お マン ショ ン ま で は 一 本 道 な の で 、 迷 うこ と は 無い 。 怪 し い 究 囲 気 
に 耐え られ ず 走 っ て 帰る の も 止む を 得 な い が 、 マ ンション の 外観 を 観察 する の も いい か も 。 


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岸井 家 。 一 階 に は リビン グ が あり 、 部 屋 疲れ て 眠っ て いる ミカ の 部 屋 で 、 夜 中 に 鳴る PHS 。 今や コミ ュ ニ ケー ショ 
は 二階 に ある 。 マ ンション に し て は 豪勢 シン ・ ツ ー ル と し て 、 女 子 高 生 に と っ て 必須 アイ テム 。 そ し て 、 こ ん な 時 間 に か 
な 造り だ 。 だ が 、 こ れ も 都 会 の 常識 な の け て きた 相手 と は …? 

か 、 近 所 付き 合い は ほとん ど 無 いよ うだ 。 


「 ビ ラミ ッ ド 御 民 」 エン LE 
トラ ンス か ら 、 ト ラム 式 7 | 


の 合 行 エレ ベー ター で 一 | 有朋 ペ ツ | 

気 に 自 宅 の ある 8 階 ま で ! ン — 5 0 VN 

昇る 。 Ñ さす が に 女子 高生 で ある ミ 
閑散 と し 、 無 機 質 な 造 、 力 を 、 夜 中 に 外出 させ る ほど 
り の 通路 か ら 玄関 に 入る 両親 は 甘く な い 。 特に 母親 は 。 
と 、 奥 か ら ミ カ の 母 、 ミ ー 敏感 に 物音 に 気付 く よ うな の 

ナ ヨ が 「 お か えり な さい 。 で 、 注 意 す る べし 。 一 刻 も 早 

も う ご 飯 で きる か ら 早 く 「 く 会 いた い 相手 で あっ て も 、 


着替え て らっし ゃ い 」 と | ドタバタ と 走っ て は すぐ に 気 。 
声 を か け て くる 。 Abo Ë 付か れ 、 部 屋 に 連れ 戻さ れ て 


脇 の 階 段 を 上 が り 、 廊 下 赤 鍵 まっ た 家 の 中 で は 、 少 し の 物音 で も ょ し まう 。 ゆ っ くり 静か に 歩く 


の 一 番 奥 に ある 自室 に 戻 は 出 そう 。 実際 に 自分 が 抜け 出す よう な 気 べし 。 ( 
る と 「 疲 れ た 一 | と ベッ - 持ち を 持つ こと が 大 切 。 ` ERS | 
ド に 座り こみ 、 そ の まま 夕食 は パス 。 夜中 、 る 。 そ の まま 「 い つも の 場所 」 で 会 う 約束 
いき な り PHS が 鳴る 。 相 手 が 誰 で 、 何 を を し 、 ソ ッ と 家 か ら 抜 け 出す ミカ 。 家族 は 
し ゃ べ っ て いる か は 不明 だ が 、 ミ カ の 口調 寝 静 ま っ て いる 様子 で 、 家 の 中 は すっ か り 
か ら 推 測 す る と 、 税 し い 男 友達 だ と 思わ れ 薄暗く な っ て いる 。 


ZO == 


夜 。 空 に は 月 が 浮か び 、 妖 し く 
光っ て いる 。「 い つも の 場所 」 に 向 
か う ミ カ は 、 家 を コッ ソリ 抜け 出 
し て きた と いう 少し の 罪悪 感 と イ 
ベン ト を 体験 し て いる よう な が 高揚 | A 
感 、 そ し て 会 いた か っ た 相手 に 会 
える と いう 期待 感 に 満ち て いる の Lx 
か も し れ な い 。 誰 も いな い 道 を 、 量 
月 明り に 照ら され た 道 を 進ん で い 
く 。 ミ カカ に と っ て これ は 単なる 日 m Da Dan 
常に 過ぎ ず 、 い つも と 何 も 変 わら 妖しい まで に 夜空 に 大 きく 輝い て いる 月 。 過 去 も 、 現 代 も 、 そ し て 未来 も 
な い は ず だ っ た 。 肝 っ て 見 続け て いる 月 。 し か し それ は 、 不思議 な 力 を 秘め て いる よう に 思 


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EMIRA, TOS FOR 


や が て 、 誰 も いな い は ず の 土手 で 、 ミ カ 
は 一 人 の 男 と すれ 違う 。 全 身 黒い 服 で 統一 
し た その 男 は 、 ミ カ に と っ て は 異質 な 、 い 
わ ゆ る 「 ダ サ い 」 存在 だ ろう 。 ひ ょ っ と す 
る と 、 並 木 道 に 現われ た 不審 な 男 と 同系 列 
の 、 変 質 者 の よう に 思え た か も し れ な い 。 
すれ 違う 一 瞬 、 男 を 見 た ミカ は 素直 に 思う 
「… な ん だ こい つ 、 気持 ち 悪 い 」 

男 は 、 接 近 す る まで ミカ に 対し て 、 何 の 
興味 を も 示さ な か っ た に 違い な い 。 両手 を 
ポケ ッ ト に 突っ 込み 、 背 中 を 丸め て 歩く 。 
まる で スネ た 子供 の よう な 次 だ が 、 こ れ は 


「 い つも の 場所 」 へ 着い た ミカ 。 

PHS で 話し て いた 相手 は 、 
すでに 来 て いた 。 
「 ご めん ね 、 切 い だ つ も りな ん 
だ けど …」 

クラ ス メ ー ト に も 、 家 族 に 
も 見 せ た こ と の 無い ミカ が そこ に いる 。 一 
緒 に いて 、 一 番 素直 に な れる 、 素 直 な 自分 
を 見 せる 相手 。 男 は 、 黙 っ て いる 。 PHS 
か ら 洩 れ 聞 こえ た 明る そう な 声 と は 、 明 ら 
か に 様子 が 違う 。 

「… ど うし た の ? な ん か 、 元気 な いみ た 
い だ け ど 」 


男 を 象徴 し た ポー ズ で あろ う 。 そ し て 月 明 
り に 照ら され た ミカ の 顔 を 何気なく 見 た 瞬 
間 、 そ の 視線 は 釘付け に な っ た 。 

「… キ ョ ウ コ ? … ま さか 。 そ ん な わけ な い …-」 

キョ ウ コ 、 キ ョ ウ コ … 男 の 脳裏 に し っ か 
り と 残る その 名 前 。 期待 と 喜び 、 現 実 認知 、 
絶望 。 男 は 立ち 止ま ら な い 。 

お 互い 、 ほ ん の 一 瞬 の 出来 事 で あっ た 。 
言葉 を 交 し た わけ で も 、 立 ち 止 まっ た わけ 
で も な い 。 し か し 、 そ れ ぞ れ は 確か に ここ 
で すれ 違っ た の だ 。 そ れ を 見 て いた 月 は 、 
まだ 沈黙 し た まま だ 。 


月 明り は 、 男 の 育 中 に 妖しく 注 が れ て い 
る 。 そ の 表情 は 読み 取れ な い 。 ま る で 、 男 
が 男 で な いよ うな 、 何 か に 操 ら れ て いる よ 
うな …。 二 人 の 時 間 は 過ぎ て いく 。 そ の 時 
に どん な 会 話 を し た の か 、 ど の よう な 行動 
を し た の か が 。 夜 に 溶け 込む その 瞬間 は 、 月 
だ けが 見 て いた 。 


雛 代 高 校 、 2 年 3 組 。 女 子 高生 に 
と っ て 、 コ ミュ ニケ ーション の 手段 
で ある 会 話 の テー マ は 何で も いい 。 
ミカ と 友人 の 会 話 。 こ の 時 の テー マ 
は 「 事 故 」 だ っ た 。 

死ん だ の は 、 雛 代 高 校 の 先輩 。 ミ 
力 達 が 1 年 生 の 時 、 3 年 生 だ っ た ら 
し い 。 名 は 「 キ ョ ウ コ 」。 ど うい っ 
た 偶然 か 、 彼 女 は ミカ に そっ くり だ 
と いう 。 そ の 死因 に つい て 、 現 場 の 
惨状 に つい て し つこ く 繰 り 返 す ミ キ 
と 口論 に な る ミカ 。 だ が 、 口 で は ミ 
力 の 方 が 一 枚 上 手 ら し い 。 

廊下 で カ ヅ キ よ り 、 同 じ く クラ ス 
メー ト の ルミ の 兄 が キョ ウ コ と 付き 
合っ て いた と 聞か ひさ れる ミカ 。 何故 
か 、 ミ カ の 表情 は 青ざめ る 。 

いつ まで た っ て も 、 い つも の よう 
な ミカ に 戻ら な い 。 心配 し た カ ヅ キ 
が クラ ブ に 誘っ て も 、 ミ カ の 大 好き 
な 先輩 の 話 を し て も 効果 が な い 。 

帰り 道 、 昨 日 不審 な 男 と 会 っ た 場 
所 で 、 自 分 を 元気 づけ る ミカ 。 

「 い か ん いか ん 、 弱 気 に な っ ちょ る 。 
いか ん ぜ よ 、 こ ん な 事 じ ゃ !」 


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ミカ の クラ ス は 2 年 3 組 。 授 業 中 以外 は 矯 声 が 飛 
び 交 う 。 雑談 を し て いる の は 、 ミカ 、 相原 カ ヅ キ 、 
桂木 ミホ 、 香 坂 ミ キ の 四 人 。 ミ キ は ミホ と 、 ミ カ 
は カ ヅ キ と 仲 が いい よう だ 。 


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自宅 の ある 8 階 に いる ミカ 。 前 方 よ 
り 、 近 隣 の 住人 らし き 中 年 男性 が 歩い 
て 来る 。 挨拶 を する と 、 一 瞬 立 ち 止ま 
る も 、 す ぐに ミカ を 無視 し て 歩き 出す 。 
実に 都会 的 な 、 他 の 住人 に 対し て 無 関 
心 な 場所 だ 。 無言 の ミカ 。 

玄関 の カギ を 開け よう と する と 、 ど 
うし た 事 か 、 カ ギ が 見 当たら な い 。 リ 
ュ ッ ク の 中 を 探っ て みて も 、 あ る は ず 
の カギ は 出 て こない 。 

その 時 、 誰 か が 走っ て 近づい て きた 。 
見 る と 、 子供 だ 。 

「 こ ん な 時 間 に 子 供 …」 

不審 に 思う ミカ に 、 子 供 は 走り 寄っ 
て き て 、 手 を 差し 出し た 。 そ の 手 の 中 
に は 、 見 覚え の ある カギ が あっ た 。 
[落と し 物 だ よ 」 

あり が と う 、 と 受け 取る ミカ 。 子供 
は すぐ に 走り 去っ て 、 消 えた 。 


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F U2, SIE: SCHIL OALICLA 
る 。「 学 校 は 楽し いか ?」 と 問う 父 。 コ ミュ 
ニケ ーション 。 実 は 、 会 社 の 同僚 の 娘 が 行方 
不明 に な っ た と いう 。 身内 の 私 生活 を 何 も 知 
ら な い 、 形 だ け の 家族 。 懸 愛す る 父 の 気持 ち 
を 知っ て か 知ら ず か 、 ミ カ は 応え る 。 

「… 大 丈夫 だ よ 、 パ パ 。 あ た し は うま く 生 き 
て る か ら 」 

現代 の 若者 を 、 女 子 高生 を 演じ る ミカ 。 有 母 
は 、 感 覚 で 喋る ミカ の 言葉 を 間 に 受 ける な 、 
と 言う 。 徹 妙 な ズレ 。 世 代 の ギャ ッ プ 。 

ミカ は 、 さ っ き 会 っ た 子供 の 話 を する 。 ID 
に 引っ か か っ て いる の だ ろう 、 疑 問 を 母 に 問 
う が 、 母 は 適当 な 相 梓 を うつ だ け だ 。 

「 あ っ ! 」 

テレ ビ の ニュ ー ス 番組 を 観 て いた 父 が 叫 
ぶ 。 そ れ は 、 事 故 の ニュ ー ス だ っ た 。 峠 で 燃 
え あ が る バイ ク 。 そ し て 、 被 害 者 の 顔 写真 が 
映る ーー その 顔 は 、 ミ カ で あっ た 。 名 前 は 、 
華山 キョ ウ コ … 他 人 と は 思え な い ほ ど 似 て い 
る 。 そ し て 、 事 故 現場 を 中 継 す る ニュ ー ス 番 
組 の 画面 に 一 瞬 映 っ た の は 、 ミ カカ の よく 知っ 
て いる あの 男 と 、 子供 …。 


ニモ リビング 


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好奇 心 姓 盛 で ご さく 標準 的 な 女子 高生 。 し 
か し 少し づつ 内 部 変革 が 行わ れ て いる 。 
ルー ズ ソ ックス を 履い た 、 時 代 の 代弁 者 。 
どこ に で も いそ うな 女子 高生 。 入 っ て くる 情報 に 左右 され 、 流 行 と 
され る も の へ の 関心 も や ある 。PHS は 必需 品 、 ル ー ズ ソック スズ が 戦 
闘 服 変わ り と いう 、 典 型 的 な 今どき の 女子 高生 だ 。 最 近 は テク ノ に 
ハ 八 マ り 、 ク ラブ 通い も し て いる が 、 実 は その 本 質 に は 何ら 興味 が 無 
い 。 多少 自 意識 過剰 な 部 分 が ある が 、 そ れ も こ の 年 頃 の 特徴 か 。 格 
闘技 、 格 闘 ゲ ー ム が 好き な よう で 、 ど う や ら 護 身 用 に 柔術 ( ? ) を 習 
っ て いる 。 部 活 は ラク ロス 部 に 所 属し て いる が 、 も っ ぱら ファ ッ シ 
ョ ン 性 を 意識 し て いた らし く 、 実際 の 練習 な ど に は あま り 参 加 し て 
いな い 。 そ の 一 方 で 、 好 き な 男 の 前 で は 可愛 い 部 分 を 見 せ た り する 。 
それ は 親 に も 見 せ た こ と の 無い 、 素 直 な 感情 表現 な の だ ろう 。 


一 Mika s Words 一 
久道 で 不審 な 男 に 出会っ た 後 。 ア ラマ タ が 傍観 し て いた 事実 
を 聞い て 。「 だ っ た ら ! どう し て 助け て くれ な か っ た の ? 
この ナイ ス な バディ が 汚れ で も し た ら … ア ラマ タ だ っ て 圧し 
く な る で し ょ ? あたし だ け の 体 じ ゃ な いん だ か ら …」 OR, 
自宅 を 抜け 出し 、 ス ミオ に 会 い に 行っ て 。「… す ご く 付 いた 
Pokk., ZAPELO, DRRR) 信教 室 で 、 ミ ホ と 
口論 に な っ て 。「 ミ ホ 、 な に 逆 ギ レ し て ん の ? あん た き 、 
アレ だ か ら っ て 人 に 当たっ て る ? バカ じゃ な い の ?」 る 部 
活 が 終わ っ て 部 室 で 、 全 員 参 加 の 合宿 の 話 を 聞い て 。「 熱 雷 
ドラ マ じ し じゃ ある まい し さ どー いま どき そ ー ゆ ー の は 流行 ん な い 
よ 。 あ た し は ドラ マ は 見 る 方 に 徹し て る ん だ か ら 」 Ok 
殴っ て 停学 に な っ た ミホ の 話 を 聞い て 。「 な に ぃ ー? アタ シ 
る も 誰か 殴っ て 退場 し よう か な どー- せ 隊 る ん だ っ た ら ム カツ ク 
奴 に し ょ 」 念 忘 れ 物 を 取り に いく 時 、 ア リサ を 誘っ て 。「 い 
いで し ょ !】 誘っ て も ら っ て 光 染 だ と 思い な きい よ 。 な か な 
か 読 わ な いん だ よ 、 ミ カ 様 は | る 団地 で 、 ま せ た 口 を きく ヒ 
ロ シ に 向かっ て 。「… バ カ 、 や め た ほう が いい よ 。 PQR. 3 
術 習 っ て いる か ら メ チャ クチ ャ 強い よ 、 あ た し 。… ガ キ が 調 
子 に 乗ら な い の ! そう いう こと 言っ て る と マウ ント 取っ 
<. ボコ ボコ に し ちゃ うけ ど … い い ゆい? | る @ ナ ナ を 助け た い が 、 
行動 を 起こ せな い タ ケル に 向かっ で 。「[ ね ぇ 、 キ ミ 、 ナ ナ ち 
ゃ ん の 事 、 守 り た いん だ っ た ら 行 動 し な ぐち ゃ な に も 始ま ら 
な いよ 。 リ ル を 問 れ て いて も る 伺 に も …」 (BJ) |「 今 の ちょ っ と 
セン パイ っ ぱか っ た な … 繕 構え ケ る な 、 あ た し も る |」 


キョ ウ コ と リョ ウ と いう 姉 第 。 リ ョ ウ に と っ て キョ ウ コ は 特別 な 存在 だ 。「 守 る 
a べき 存在 」 の 姉 、 そ し て 「 守 られ る べき 存在 ] の 弟 。 自分 の 存在 意義 に 疑問 
| た 持ち つつ も 、 甘 ん じ て 意 識 を 変え な い リ ョ ウ 。 し か し 、 キョウコ の 恋人 
の スミ オ に 、 そ の 編 さ を 指摘 され た リョ ウ は 、 気 晴 し に 立ち 寄っ 
= た クラ ブ で ヤヨイ と いう 不思議 な 女 に 出会う 。 他 の 、 章 那 的 な 
人 間 と は 違っ た 雰囲気 を 放つ ヤヨイ に 魅 か れ た リョ ウ は 、 誘 
E われ る まま に 秘密 の 部 屋 に 招 か れる 。 そこ で は スミ オ が いた 。 
。「 こ れ は ね 、 復 讐 な ん だ よ …」 そう 言い 、 ヤヨイ が 手 に し て 
「 いた 紙袋 が 床 に 転げ 落ち る 一 - 衝 撃 で 飛ん だ 意識 の 中 に 現 わ 
れ た 、 周 囲 の 人 間 の 言動 に 、 何 か を 感じ る リョ ウ 。 だ が 、 正 
© 気 に 戻 っ た 途 端 、 待 ち 受け て いた 残酷 な 事実 の 連続 。 キョ ウ 
| コ は どう な っ た ? スミ オ は ? そし て 、 ヤ ヨイ と は …? 


21 


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リョ ウ と キョ ウ コ の 関係 は 、 普 通 の 姉 弟 
と 言え る も の で は な か が っ た 。 あ る 意味 で キ 
ョ ウ コ は リョ ウ の 母親 で あり 、 リ ョ ウ も ま 
た 、 キ ョ ウ コ に 絶対 の 信頼 感 を 持ち 、 そ の 
包容 力 に よっ て 安心 し て 生き て きた に 違い 
な い 。 そ れ は 思春 期 を 過ぎ た 飼 で も 、 リ ョ 
ウ に と っ て 当然 の 事 で ある 。 だ が 、 二 人 の 
関係 に 変化 が 起こ ろう と し て いた 。 い や 、 
それ は リョ ウ が 変わ る た め の 通 過 儀 礼 で あ 
り 、 変 わら な けれ ば な ら な い 状 況 に な っ て 
し まっ た の だ 。 

リョ ウ は 夢 を 見 る 。 そ こ に 現われ た キョ 
ウ コ は 、 い つも 通り 優し く 語 りか け て きた 。 
[解放 し て 、 リ ョ ウ …」 

日 常 の 認識 か ら は ずれ た 、 自 分 た ち だ け 
の 認識 。 そ こ で は 、 禁 じ ら れ て いた 事 す ら 
正当 化 さ れる 。 

甘え 、 逃 避 。 リ ョ ウ は キョ ウ コ の 問い に 
対し て すら 、 自 分 で 決断 を 下す こと か が 出来 
な い 。 今 まで キョ ウ コ に 頼り 、 守 られ て き 


| 


「 リ ョ ウ は 頭 が いい コ だ か ら 、 自 分 の 限界 も 全部 わか っ て 
いる 。 そ ん な リョ ウ だ か ら 、 私 は あな た が …」 キョ ウ コ は 、 
そう いつ も と 変わ ら ず 、 優 し く 語 りか け 、 微 笑 ん だ 。 リ ョ 
ウ は その 身 を 全て 委ね よう と する 。 


キョ ウ コ も また 、 リ ョ ウ を 守る べき 存在 と し て 徹底 的 に 擁護 する あま 
り 、 和 歪ん だ 形 の 愛情 を 持っ て し まう 。 自 分 の 全て を 授 げ うっ て リョ ウ 
を 守 ろ うと する 姿勢 は 、 ま さ に 母親 の それ と 同じ だ 。 


た リョ ウ 。 そ の 自分 か ら 脱 却 す る に は 、 方 
法 は ひと つ し か な い 。 
「 姉 さん は 、 俺 が 守る 。 そ れ ぐ らい 、 俺 だ 
「… 人 バカ な 事 言っ ちゃ ダメ ッ ! |] 

キョ ウ コ が 声 を 荒 げ る 。 
「 リ ョ ウ が 守れ な いか ら 私 が 守る の よ … わ 
が る で も ょ よう の 

肉体 と 精神 に 慕 延 し て いく 無力 感 。 守 る 
存在 と 守ら れる 存在 。 い い の か ? それ で 
いい の か が か …? いつ も 姉さん に 守ら れ て き 
て 、 こ れ か ら も ずっ と 守ら れ て いく … そ れ 
で 本 当 に いい の か ? 

リョ ウ の 心 は 葛藤 する 。 し か し 、 キ ョ ウ 
コ の 言葉 に 、 再 び 諭 さ れ て いく 。 そ う 、 俺 
は 守ら れる 役割 な ん だ 。 守 られ る ん だ 。 そ 
うい う も の な ん だ …。 
「… そ れ で いい の ?」「… え っ ?」 

暗黙 の 日 々 は 終わ っ た 。 ここ か ら 始 まり 、 
そし て 何 か が 変わ ろう うと し て いた 。 


だ が その 一 方 で 、 葛 藤 は や まな い 。 守 られ る の が 当然 だ っ 
た の に 、 守 り た いと いう 気持 ちの 発生 。 何 も 出来 な い 自 分 
の 無力 さ を 打 破 し よう と する 自分 が 生ま れ て きた 。 し か し 、 
それ が 本 当 に 出来 る の か ? 可能 な の か …? 


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現実 に 戻っ た リョ ウ の 部 屋 に 、 突 然 ス ミオ が や っ 
て 来 た 。 ス ミオ は 、 リ ョ ウ の 弱 さ を 指摘 する 。 
[リョ ウ 、 キ ミ は も っ と 自分 を 知る べき じゃ な い の 
か ? 許 されない 事 だ よ 、 弱 さ な ん て …」 

キョ ウ コ の 彼氏 か ら の 突然 の 発言 に 、 リ ョ ウ は そ 
の 無礼 さ に 怒り を 覚え 反論 する が 、 そ れ も 虚 勢 に し _ 
か 過ぎ な い 。 ス ミオ は 意味 深 な 言葉 を 残す 。 区 
「 キ ミ が キョ ウ コ を 守っ て や れ …」 発 で めった 。 


CLUB AD TBI 路上 


クラ ブ 前 の 路上 で た お ろ し て いる クラ バー。 ど スミ オ の 妹 、 ル ミ が 一 人 で いた 。 た だ の 散歩 だ 
う も 少し 様子 が お か し い 。 接触 する と …。 と 言う が どう や ら リ ョ ウ と は ある 関係 の よう だ 。 


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雑居 ビル の 一 階 の 奥 に 、 ク ラブ [LOST HI GH 
WAY」 へ 通じ る エレ ベー ター が ある 。 そ の 前 に いる 男 
の チェ ッ ク を 受け 、0K が 出 た 客 の み が 入 店 を 許可 され 
る 。 ほ ほぼ 会 員 制 に 近い 状態 と な か っ て いる らし く 、 主 催 者 
は 冬 葉 スミ オ だ 。 

。 地下 2 階 に ある カウ ンタ ー で 料金 を 払う 。 ド リン クチ 
ケッ ト 付 き 、 2 千 円 。、 ク ラブ 内 は 、 い くつ か の フロ ア に 
分 か れ て お り 、 点 在 す る 様々 な 人 間 が 、 そ れ ぞ れ 思 い 思 
い の 行 動 を 取り 、 不 満 や 葛 膝 を 訴え 、 逃 避 し て いる 。 

「… い つま で や っ て ん の よ 、 チ ケッ ト 渡 し て 、 人 の スタ イ 
、。 ル 難癖 つけ て よ 。 負け 犬 だ ろ 、 そ れ じ ゃ 」 

「… あ た し は 許さ な いよ 。 目 分 だ け 救 い 求 め て 、 そ ん な ん 
で 通用 する わけ な いよ 。 サ トル に は 、 何 の 才能 も な いん 
だ か ら 」( カ ウン ター の 男女 ) 

「… あ っ ちい っ て くれ 、 い いと こ な ん だ よ … 音 が 体 に 流れ 
て る 最 中 な ん だ 。 す げ 一 楽し いよ … お まえ も 楽し い だ 
2"? ] (ロッ カー 前 で 座っ て いる 男 ) 

奥 の 扉 を 開け て 、 ダ ンス ・ ス ペー ス に 行く と 、 極 彩色 
の 照明 と スト ロボ フラ ッシュ の 光 に 溢れ 、 ハ ー ド コア ・ 


= テク ノ が 大 音量 で 流れ て いる 。 二 人 け の 世界 に 溶け 込む 
T カッ プル 、 ト リッ プ し て いる 男 、 踊 る 男女 … あ る 意味 、 
| ここ も また 弱者 の 集まる 場所 な の か も 知れ な い 。 
D J ブー ス の 前 。 心臓 の 鼓動 と 重なる ビー ト 。 不意 に 


一 人 の 女 が 近づい て きた 。 

「… 一 人 ? 横 に いて も いい 2? っ?」 

ヤヨイ と 名 乗っ た その 女性 は 、 や た ら 話 し か け て くる 
事 も や せ ず 、 か と いっ て た だ 横 に いる だ け で も な か っ た 。 ` 


不思議 な 、 変 わっ た 印象 を 持っ て し まう リョ ウ 。 
「 一 緒 に どこ か に 行こ う ? 上 で 待っ て いる か ら …」 

そう 言う と 、 ヤ ヨイ は 照明 の 闇 の 部 分 に 消え た 。 ス ミ 
オ は その 影 を 追っ て 、 フ ロア を 出る 。 

B 1 フロ ア 。 バ ー の 周辺 に は また 、 幾 人 が た まっ て い 
た 。 様 々 な 会 話 、 様 々 な 表情 。 だ が 、 そ の 心 の 奥底 に は 、 
口 に 出す こと が 出来 な い 不 安 が 渦巻 いて いる の だ ろう 。 
[この 街 、 変 わっ た よ な 。 都会 に 出る 必要 な いも ん な 」 
[ 俺 の 思い 出 は 、 形 に な いよ 」 

[風習 は 、 リ サイ クル され な いか ら な 」 

「 で も 、 俺 は よかっ た ん だ よ 。 別に ここ が 都会 に な ら な く 
現代 の 象徴 一 一 都会 は 、 精 神 を も 浸食 し 始め て いる 。 
「… 華 山 ? 憶え て る ? あたし だ よ 、 高 橋 キ ミカ 」 

再会 。 し か し 、 キ ミカ も 例外 で は な か っ た 。 表面 と 内 
面 は 、 恐 ろ し い ほ ど に 食い 違っ て いる 。 そ し て 、 そ ん な 
自分 に 決着 を つけ よう と …。 

ヤヨイ は 、: 待つ っ て いた 。 TUT., DPP- 

「… キ ョ ウ コ の 事 、 忘 れ さ せ て あげ る 」 

何故 キョ ウ コ の 事 を ? 疑問 、 謎 、 不 安 。 リ ョ ウ は そ 
の まま フロ ア の 奥 に 連れ て いか れる 。 カ モ フ ラ ー ジ ュ さ 
れ て いた ドア が 、 静 か に 開い た 。 


大 音量 の ダン ス フ ロ ア は 、 光 で 溢れ て いる 。 そ の 中 で 踊る 者 、 ビ ー ト を 肉体 に 取り 込む 者 、 意 識 を 飛ば す 者 が 漂っ て いる 。 ま 
た 、 闇 の 部 分 で は 、 自 分 た ち だ け の 世界 に 閉じ こも り 、 一 時 の 快楽 に よっ て 現実 か ら 逃 避 し て し まう カッ プル も …。 


ヤヨイ に 連れ られ て きた の は 、 そ の 
存在 が 知ら れ て いな い 部 屋 だ っ た 。 部 
屋 の 中 央 に は … ス ミオ が いた 。 TLT, 

ミオ の 傍ら に 寄り 添う ヤヨイ 。 
噛み 合わ な い 会 ョ ° 問答 。 それ は 、 
リョ ウ に と っ て の 大 いな る 試練 で あっ 
た 。 SETO., 弱い 自分 か ら の 脱却 …。 
し か し 、 そ の 試 績 は あま り に も 酷 過ぎ 
た 。 残酷 で 、 残 忍 な も の だ っ た 。 
ヤヨイ が 立っ て いる 。 紙袋 を 抱え て 。 
「 素 晴 し い 芸 術 じ ゃ な いか … ヤ ヨイ 、 
よく や っ た ・… -J 

瞳孔 が 開き 、 意 識 が 拡散 し て いく 。 

絶叫 は 、 覚醒 に つなが っ た の だ ろう か が 。 


これ は ね 、 和合 あん だ よ …… 


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[#3 Eo T -EFOR Thh? … そ れ を 考え た よ 」 
スミ オ の 復讐 は 、 リ ョ ウ に と っ て も っ と も 効果 的 で 、 ダ メ 
ー ジ を 与え た 。 鈍く 、 重い 音 を た て て フロ ア に 落と され た 
紙袋 。 赤く 染まっ た 袋 RDD, 髪の毛 が 無造作 に 飛び 出 て `° 


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フロ ア で 後 募 の 女子 高生 に 声 を か けら れ 

て いる スミ オ 。 そ れ は 、 よ く 見 か けら る 光 

景 だ っ た の だ ろう 。 一 晩 だ け の 、 男 と 女 。 

名 前 すら 、 顔 する すぐ に 忘れ て し まう よう 

な 希薄 な 関係 一 一 少な く と も 、 ス ミオ は そ 「 A 

う 考 えて いた 。 に 対抗 し て 、 自 分 の ルー ル で 罪 を 償 わ せよ う 
だ が 、 誰 も が その ルー ル に 縛ら れ て いる と する 。 自ら の 命 、 そ し て も う ひ と つ 、 祝 福 

わけ で は な い 。 キ ミカ は 、 ス ミオ の ルー ル され な い 命 を も っ て 。 


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「 紅 蓮 地獄 に 一 緒 に 引き ずり 落と し て や る …」 自ら 地獄 の 使者 と な る 道 を 
選ん だ キミ カカ を 、 リ ョ ウ は 否定 も 、 逃 げ も し な か っ た 。 の 中 に 、 二 つ 
の 運命 が 飲み 込ま れ て いく 。 リ ヨ ウ の 笑い 声 と と も に …。 


良し 部 屋 


リョ ウ の 精神 は 乱れ 、 そ し て 和 失 
神 し た 。 椅子 に 座っ て うな だ れ て 
いる リョ ウ に 向かい 、 ヤ ヨイ は 子 
守 歌 の よう に 嘱 き か ける 。 
「 キ ョ ウ コ の 事 も 全部 、 私 が 吸収 し 失神 し て いる リョ ウ に 向 か 
て あげ る 。 こ れ か ら は 安心 し て い Pen n ss 
い の よ …」 
これ は スミ オ の 復讐 の 手段 な の か 、 そ れ と も スミ オ 
で すら 、 ヤ ヨイ の 手 の 中 で 踊ら され て いる だ け な の だ 
ろう か 。 そ の 存在 の 謎 は 深まっ て いく 。 
[あな た は スミ オ の 代わ り … わ た し の 奴隷 …」 
部 屋 を 出 た ヤヨイ は 、 フ ロア に 横たわる スミ オ を 見 
つけ 、 看 取る 。 そ の 姿 は まる で 、 ス ミオ の 魂 に 向かっ 
て 報告 を し て いる よう で あっ た 。 
[「 わ た し に は 、 リ ョ ウ が いる か ら …」 


スミ オ は 果たし て 、 こ の 結 し 
未 を 悟っ て いた の だ ろう か 。 あな た は f 


気がつく と 、 リ ョ ウ は 草原 に いた 。 抜 ける よう な 青空 、 そ し て 一 面 の 緑 。 都会 で は 見 る 事 
の 出来 な い 風景 だ 。 そ し て 大 きく そびえ 立つ 大 木 の 周 り に は 、 リ ョ ウ の ご く 近 い 存 在 で あ 
る 人 間 が 集まっ て いた 。 そ し て ゆっ くり と 、 語 りか け て くる 。 


| 「… 見 て 、 空 。 雲 が すご く 大 きく て 吸い 
| 込ま れ そ う 。… こ の 瞬間 が 、 ず っ と 続 
i け ば いい の に 」 

= は し ゃ いで いる 。 い つも の 首 那 、 無 
表情 を 気取っ た ルミ と は 違っ て いた 。 


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「 リ ョ ウ 、 ダ メ だ よ 。 あ な た の 笑顔 生 
キヨ "| が 見 た く て ここ に 来 た ん だ よ 。 ` EN 
に も 心配 する こと な ん て な いよ 。 未 個 
来 は いつ だ っ て 、 わ た し た ち に 味方 上 
し て くれ る 。 どん な こと が あっ て も 、 語 
あな た を 守っ て ゆく から … リ ョ ウ 」 N 


スミ オ 


「 正 直 に 生き て ゆく の は 確か に 辛い こと 

「 か も し れ な い 。 で も ね … キ ミ は この 自 

然 を 目のあたり に し て 、 そ れ で も まだ 、 

偽る こと は で きる が か い ? リョ ウ く ん 

 … 強 さ に 騰 し て は いけ な いん だ よ … キ 
「 ミ に は 解る 符 だ 」 


雨 が 降り だ し た が 、 路 上 は 店 を 出さ れ た 客 


や 、 野 次 馬 で 溢れ て いた 。 


雨 に 濡れ て 立っ て いる ルミ 
に 、 か が ける 言葉 も 無い リョ ウ 。 
「 兄 さん の 口癖 だ っ た の … 最 
近 、 言 い 出 し て … 最 初 は タチ 
の 悪い 冗談 だ と 思っ て た け 
ど 。 … 死 ぬっ て … も うじ き 俺 
は 死ぬ っ て … そ う 、 い つも J」 

自分 の 死 を 予期 し て いた ス 
ミオ 。 何故 な ん だ !? そう い 


えば 、 ヤ ヨイ は どこ | 


ん だ ? 


リョ ウ が 部 屋 に 戻る と 、 突 然 電話 が 鳴る 。 
受話 器 か ら 聞 こえ て きた の は 、 キ ョ ウ コ の 
所 だ うっ うた 。 
「 姉 さん 、 今 どこ に いる ん だ ? スミ オ が 、 
スミ オ が さっ き …」 
[知っ て る … こ うな る こと は …」 

どう も キョ ウ コ の 様子 が お か し い 。 い つ 
も と は 違う か 細い 声 が 消え 入り そう に な り 、 
つい に は 鳴 咽 が 混じり だ し た 。 

「 何 が あっ た ん だ ! 姉さん ! どう し た の ! 」 
歯切れ の 悪い 返事 。 言 いた く て も 言え な 
い 事 情 が ある の だ ろう か が 。 

「… も うす ぐ 死 ぬ の 。 リ ョ ウ … 元 気 で ね 」 
電話 が 切れ る 。 ス ミオ の 死 、 不 可 解 な 姉 
の 電話 、 ヤ ヨイ 、 紙 袋 …。 リ ョ ウ の 中 で 、 
激しく 交錯 する 数 々 の 出来 事 。 し か し それ 
ら は 何 も 結 び つ か ず 、 時 間 や 場所 と いっ た 
概念 まで も が 破壊 され て し まい そう に な る 。 
「 あ な た は 深入り し ちゃ ダメ だ か ら ね … ス ミ 
オ は 怖い 人 だ か ら 」 

キョ ウ コ の 言葉 が 、 頭 の 中 に 焼き つい た 。 


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PP > トイ ッ ク な 女 か ら ぬ 
くも り の ある 女 へ 。 リー ダー 的 存在 で 、 
ミカ の 憧れ の 対象 。 不 良 と は 違っ た クー 
ル さ を 持っ て いる 。 


ミカ と チサト と の 三 人 組 で は リー ダー 的 存在 。 外 見 で 言え ば 、 制 服 
は 正しい コギ ャ ル 路 線 を 踏襲 し て いる が 、 私 服 で は グッ と 大 人 び た 
格好 が 好み の よう で ある 。 体育 会 系 的 な 気質 を 持ち 、 縦 の 関係 を 重 
視 、 特 に タメ ロ な どの 言葉 遣い に 関し て は 敏感 に 反応 する 。 あ る 程 
度 自分 の 世界 観 を 持ち お 、 あ まり 流行 モノ に は 左右 され ず 、 特 に イベ 
ント 系 の 遊び は ほとん ど し な いよ うだ 。 も と も と チサト と は 幼馴染 
み で 、 以 前 は チサト 以外 に 心 を 開い た り は し な か っ た の だ が 、 ミ 
と の 出会い に よっ て 外界 と の 接触 を 行う よう に な っ て きた 。 ア リサ 
に 対し て も それ は 同じ で 、 口 は 悪い が 、 慕 っ て くれ る 後 募 を 心配 し 、 
気 つ か う よ う な 行動 を と る 。 が 、 そ れ を 正面 きっ て 悟ら れる の は 極 
力 避け よう と する シャ イ な 部 分 が ある 。 


~Yukari s Words 一 
@ ミ カ の 「 広 瀬 を 調査 し まし ょ う よ 」 と いう 言葉 を 受け て 。 
「 ア ンタ の だ いじ ょ ー ぶ は 信二 性 が な いか ら ね 。 ま る で バブ 
ル が は じ け る 前 の 不動 産 屋 みた いな ん だ か ら 」 @ チ サト に ミ 
カ が ユカ リ に 似 て きた 、 と 言わ れ て 。「 あ ー も ー、 あ ん な の 
と 一 繕 に し な いで よ 、 美 失 に 橋 疲 の 差 が ある っ て ! 」 @ra 
イ の チサト へ の 悪態 を 聞い て 。「 あ た し の 事 は 仙 言 っ て も い 
いけ ど ! あな た さ 、 実 の 妹 で し ょ ? も う 少 し の 日 の 聞き 
方 、 あ る ん じゃ な い の ? 」 @ つ 団地 の 屋上 か ら 人 飛び 降り よう と 
し て いる ナナ に 向かっ て 。「 傷 つい て も る 、 も う 一 岡 反 動 つ け 
て 戻れ ば いい ん だ よ 。 日 で いう の は 簡単 だ けど 、 実際 行動 に 
移す の は 大 変 だ よ 。 あ た し だ っ て 、 全 度 も 短 持 ち が 沈 ん で 、 
沈み っ ぱな し で 、 人 店 い 上 が れ な か っ た よ 。 そ れ で る も さ 、 戻 ら 
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いつ も と 変わ ら な い 朝 、 い つも と 変わ ら な い 学 
校 、 平 凡 な 日 常 …。 ミカ に と っ て 、 刺 激 の 無い 
毎日 は この うえ な く 退 屈 で ある 。 授業 が 終わ り 、 
カツ ヅ ツキ か ら 聞 き 出 し た 「 化 学 の 広瀬 先生 の 様子 
ÞE] と いう 情報 に 、 ミ カ の 好奇 心 が 沸 き 起 
こっ て くる 。 そ こ で 、 ま だ 学校 に 残っ て いる ユ 
カリ を 探し だ し 、 そ の 秘密 を 探り に いく が …。 
や は り 、 何 も 変化 は な が か っ た 。 

クラ フ 活 動 が 終わ り 、 帰宅 し よう と する ミカ 。 
ラク ロス 部 の 部 室 で 、 他 の 部 員 の 話 が 聞こ えて 
きた 。 この 学校 の 生徒 が 、 事故 に あっ て 死ん だ 
らし い 。 し か も 、 そ の 生徒 の 死体 に は 、 首 が な 
か っ た と いう 。 

次 の 瞬間 、 人影 が な く な っ た 。 一 人 に な っ た 
ミカ の 前 に 突如 現われ た 少年 。 ミカ の 鍵 を 届け 
て くれ た 、 あ の 少年 だ 。 少 年 は 、 不 吉 な 将来 を 
暗示 する よう な 事 を 一 方 的 に 喋り 、 消え た …。 


ブツ ブツ と 文句 を いい つつ も 、 


校 ~ 雛 代 高校 


ゴミ 出し を 引き 受け る ミカ 。 ミ 


お 互い の 家庭 事情 を 語り 合う 
ミカ と カ ヅ ツキ 。 だ が 話題 は すぐ 
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な い ?」 と カ ヅ キ に 詰め 寄る 。 
一 度 ぐ らい の 詰 間 で は 、 さ す が 


に カ ヅ キ も 何 も 思 いあ た ら な い aa 


が …。 これから の 予定 を 聞い て 
カ ヅ キ は これ か ら 部 活 だ と 言う 。 
暇 に な っ て し まっ た ミカ は 、 お 
気に入り の 先輩 に 会 い に 行 こう 
と する 。 教室 を 出る と 、 鹿 原 ア 
リサ が 駆け 寄っ て きた 。「 明 日 の 


約束 、 覚 えて る ?」 すっ か り 忘 | 


れ て いた ミカ に 、 ア リサ は 約束 
を 再度 確認 CE CUYO 


HUH., Blk TAHUTI 
と き に 言う 」 らしい 。 こ れ も ひ 
と つの コミ ニュ ケー ショ ン の 形 
な の か も …。 


この まま 何 も 起こ ら ず 、 
偶然 は 必然 と 


いつ も と 変わ ら な い 日 常 。 
時 は 流れ て いく は ず だ っ た 。 だ が 、 
な り ミ カ の 周囲 は 歪ん だ 現実 に 翻弄 され る 事 に 。 


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平凡 な 朝 が 、 今 日 も 訪れ る 。 家 を 出る ミカ に 、 母 は ゴ 


ミ 捨 て を 頼 お 。 ブ ツブ ツ 言 いな が ら も ゴミ 袋 片手 に エレ 
ベー ター に 乗り 込む ミカ 。 案外 、 母 と の コミ ニュ ケー シ 
ョ ン に な っ て いる の か も し れ な い 。 

そし て 、 登 校 。 始 業 チ ャ イム が 鳴り 、2 年 3 組 で は 出 
席 を 取り 始め る 。「 岸 井 … 岸 井 は いな い の か ? ] 

廊下 を 走り 、 ギ リ ギ リ 間 に 合う ミカ 。 常 習 ら し く 、 
生 も あき れ 顔 だ 。 小 声 で カツ ヅ キ と 嘱 ぎ あい 、 授 業 が 始ま 
る 。 学校 も 、 い つも と 何 も 変 わら な い 。 だ が 、 好 奇 心 星 
盛 な ミカ が 、 こ の まま お と な し く 一 日 を 過ごす は ず が な 
い 。 放課後 、 ミ カ は カ ヅ キ と 雑談 に ける …。 


先 


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後代 高校 は 地下 1 階 、 地 上 5 階 の 旧 校 舎 
と 新 校舎 か ら な っ て いる が 、 北 側 と 南側 で 
は 斜面 に 建設 され て いる た め に 階数 の 誤差 
が 生じ 、 旧 校舎 の 地下 1 階 が 新 校舎 の 1 Bs 
と され て いる 。 旧 校舎 と 新 校舎 は 連絡 橋 で 


DE SKKS 


結ば れ て お り 、 自 由 に 行き 来 が 出来 る 。 新 
校 査 の 一 端 は 円 柱状 の 造り に な っ て お り 、 
1 階 に 受付 が あり 、 校 長 室 の ある 5 階 ま で 
は 吹き 抜け に な っ て いる 。 外観 上 も っ と も 
イン パク ト の ある 構造 だ 。 


ニ つ の 校舎 や 階数 の 誤差 、 似 
た 作り の 教室 な ど 、 混 乱 を 招き 
そう な 構造 を 画面 右上 の 簡略 化 
され た マッ プ で 把握 し な けれ ば 
な ら な い 。 慣れ な いう ち は 迷 っ 
て し まう か も し れ な い が 、 ソ フ 
ト に 付属 し て いる マニ ュ ア ル に 
も 、 校 舎 内 の 各 フ ロア マッ プ が 
掲載 され て いる の で 、 画 面 の マ 
ッ プ と 合わ せ て 見 る こと で か な 
り わ か りや すく な る は ず だ 。 

小さ な マッ プ で は ある が 、 自 
分 の いる 現在 地 や 、 イ ベン ト の 
発生 する 重要 ポイ ント の 表示 な 
ど 、 物 語 を スム ー ズ に 進め る た 
め に 必要 な 情報 も ここ か ら 得 な 
けれ ば な ら な い 。 出会っ た キャ 
ラク ター と の 会 話 だ け で な く 、 
マッ プ に も 常に 注目 し て お きた 
いと こる だ 。 


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x — ユカ リ に A OL oD 
— ミカ 。 だ が そこ に は ユカ リ は いな か っ た 。 逸 
— 島 チ サト の 話 に よる と 、 受験 生 で ある チサト 


と ユカ リ は 、 こ れ か ら 放 課 後 の 特別 講習 が あ 
る らし い 。 ユ カリ の カバ ン は ある の で 、 校 内 
に いる こと は 確か な の だ ろう 。 ミ カ は 、 ユ カ 
リ り を 探し て 校内 を 歩き 廻る 。 だ が 、 放 課 後に 
な っ て すでに 鍵 を か けら れ た 教室 も あり 、 立 
ち 入 り 禁 止 の 場所 も ある 。 先生 に 注意 を 受け 
た り し な が ら 、 や っ と ユカ リ を 発見 。 
[先輩 、 結 構 ヒ マ 人 な ん で すね 」 
「 バ ー カ 、 特 講 だ よ 。 あ た し は 受験 生 な ん だ 
か ら ね 」 

ミカ は 、 カ ヅ キ に 聞い た 広瀬 の 話 を し て 、 
怪し いか ら 調 査 し よう 、 と 持ち か ける 。 だ が 、 
取り 合わ な い ユ カリ 。 ミ カカ は 単身 化学 室 に 向 
か う の だ が …。 


化学 室 に 向かっ た ミカ 。 LNR 
に カギ が か が かかっ て お り 、 中 に 入る 事 が 出来 な 
い 。 様子 を 伺う と 、 確 か に 中 か ら 人 の 気配 が 
する の だ が …。 ユ カリ の も と へ 取っ て 返し た 
ミカ は 、 怪 し い 化 学 室 を 一 緒 に 調べ て くれ と 
頼 お 。「 め ん どく さい な ー」 と 文句 を 言い つ 
つも 、 特 別 講習 を サポ ボッ た ユカ リ は ミカ に 付 
化学 室 に や っ て 来 た 二 人 。 今度 は 、 扉 に 鍵 
は が かかっ て な いよ うだ 。 中 に いる 誰か に 気 づ 
か れ な いよ うに 少し だ け す き 間 を 開け 、 ユ カ 
リ が 様子 を 伺う 。 す る と 、 左右 に 行き か う 白 
衣 の 人 物 が いる 。 ど う や ら 広 瀬 ら し い 。 
[「 あ っ … な ん か ウロ ウロ し て る 」 

そし て 、 広 瀬 の 動き が 序々 に せわ し な く な 
っ て きた 瞬間 、 突 然 視 界 か ら 消え た 。 
「 あ れ っ ? い な く な っ た 」 


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[amonaz 子 ト イレ だ っ た 。 果 れる ユカ リ 
[これ は きっ と 我々 を 油断 させ る た め の カ モ フ ラ ー ジ 


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ラク ロス 部 


広瀬 の 一 件 で 呆れ て し まい 、 帰 っ て し まっ た 
ユカ リ 。 ミ ミカ も 仕方 な く 、 来 た くし よう と 校舎 
を 出る 。 す る と 、 ミ カ が 所 属し て いる ラク ロス 
部 の 友人 が 声 を か が かけ て きた 。 

「 ま た 部 活 サ ボ る 気 じ ゃ 無い で し ょ ー ね 、 SHZ 
そ は 逃がさ な いか ら ね 」「 ち ょ ーー ど 今 か ら 部 に 出 
よう と 思っ た と ころ だ っ て ば 」 

調子 良く 言い 訳す る ミカ 。 そ の まま 友人 と 共 
に 、 部 活 に 参加 する 。 そ し て 、 練 習 が 終了 し 、 
ロッ カー の 前 で 着替え て いる と 、 他 の 部 員 の 話 
が 聞こ えて きた 。 


「 ね 一 昨日 の ニュ ー ス みた ? 」「 ウ チ の ガ 
ッ コ の 奴 が 死ん だ っ て 」「 話 に よる と 死体 の 
クビ だ けが 発見 され な か っ た っ て …」 

えっ … ? その 瞬間 、 部 室 の 中 に は ミカ 以外 
の 誰 も いな く な っ た 。 ド ア も 、 窓 も 開か な い 。 
x 「… こ こ に は 誰 も いな いよ 」 
z es F g 突然 現われ た 少年 。 わ け の わか ら な い ミ カ 
= "A y] [| に 、 少 年 は 一 方 的 に 語り か ける 。 ミ カ の 身 に 、 
これ か ら 災 い が 降 りか か る と …。 


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落ち 着い た 雰 xv CIES L < =S bi . É 
は クー ル な 一 面 も 。 冷静 沈着 ・ ・ 母 親 の よ 
うな 包容 力 で ミカ た ち を 見 守る 。 

も の 静か な 性 格 で 非常 に こい ね いな 口調 で し ゃ べ る 。 後輩 た ちの 間 
で も 人 気 が あ り 、 慕 われ や すい 。 ア リサ と は 弓道 部 の 先輩 ・ 後 募 関 
係 。 し と や か な イメ ー ジ だ が 、 そ の 反面 いく ら ミ カ や ユカ リ で も 軌 
道 が は ずれ た 場合 、 冷 た く 突 き 放 す 。 そ れ は 本 人 の た め を 思っ て の 
手段 で も ある の だ が 、 普 段 と の ギャ ッ プ が あま り に か が かけ離れ て いる 
の で 、 二 面 性 を 持っ て いる よう に さえ 映る 。 ま た 、 ヤ ヨイ と の 関係 
や 強い 霊力 な ど 、 ユ カリ で すら 知ら な い 部 分 が 多く 、 謎 に 包ま れ て 
いる 。 あ る 意味 で は 達観 し て いる よう な 17 歳 だ が 、 ミ カ の 中 に は 特 
別 な 存在 で ある らし く 、 ミ トラ の 見 せる 悪夢 の 世界 に よく 登場 し た 。 


~Chisato s Words~ 
@ ス トー カー に 襲わ れ た ミカ を 救出 し て 。「 わ た し と ユカ リ 
ちゃ ん が ミカ ちゃ ん の こと ずっ と 等 っ て あげ る か ら … 心 醒 し 
な く て も いい よ 」 る @ タ メロ を 聞く アリ サ に 対し て 怒る ユカ リ 
に 。「 悪 い コ じゃ な いか ら 、 ユ カリ ちゃ ん る も る 泥 細 な 事 で カッ 
カ し ちゃ いけ な いよ 」 久本 当 は ミカ の 事 が 心配 で し ょ う が な 
い ユ カリ に 。「 恋 人 同士 みた に い だ よ 、 ユ カリ ちゃ ん と ミカ ち 
ゃ ん っ て 。 だ か ら 気 に な る ん だ よ … 促 が いい ね 」 @ ユ カリ と 、 
ユカ リ に 悪態 を つく ヤヨイ に 対し て 。「… ユ カリ ちゃ ん 、 こ 
めん 。 嫌 な 思い きせ る つも り じ ゃ な か っ た ん だ けど … ヤ ヨ 
イ ! ユカ リ ち ゃ ん の 事 、 悪 くい う の は 許さ な いよ 」 久屋 上 
の ナナ に 向かっ て 。 チ サト に 、 何 か が ダブ る 。「 ダ メッ 138 
対 に ダメ だ よ ! 死ん じゃ ダス な ん だ よ ! … あ っ ちの 下界 は 
m o 睦 か い の は 


ー 陣 の 風 は 、 妖精 の 悪戯 .… そ ん な 話 を チサト に 
聞い た 日 、 帰宅 速 中 で 起こ っ た 悪夢 。 あ の 優し 
い チ サト が 、 由 の 前 に 立っ て いた 。 し か し その 
姿 は 、 血 まみ れ だ っ た 。 混乱 、 錯乱 。 そし て ま 
る で 導い て くれ る よう に 現われ る 男 、 リョ ウ 。 

ZJO, アリ サ か ら の 電話 で 終わ っ た 。 
待ち 合わ せ に 遅れ 女 ぐ ミカ に つき まとう 誰か 
の 足音 、 不 宝 者 の 群れ …。 何 か が お か し い 。 

第 北 の 街 で 、 ル ルミ は ミカ の 信じ る 友人 と の 関 
係 を RE] と 言う 。 そし て 謎 の 女 ・ ヤ ヨイ も 
また 、 知 定 す る 。 守 っ て くれ る 存在 が いな い 状 
況 で 、 ス トー ガー に 襲わ れる 三 力 。 その 後 を 追 
うけ リョウ の 前 に 、 少年 が 現われ だ 。 その 少年 に 
会 つた 瞬間 、 リョ ウ は 理解 ずる 。 

そし て 、 守る べき 存在 に 


37 


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登校 する ミカ を 、 一 陣 の 風 が 襲う 。 
それ は た だ の 風 で は な く 、 以 前 どこ 
か で 順 い だ 事 の ある よう な 香り を 運 
ん で きた 。 学校 前 で ユカ リ と チサト 
に 会 っ た ミカ は 、 そ れ を 伝え る 。 す 
る と チサト が 、 そ れ は 妖精 の イタ ズ 
ラ で 、 幸 せ そ うな 人 を 見 る と 人 金粉 を 
か ける の だ と 言う 。 と ころ が 、 そ の x Toe — 
先 を 言 "7 介 っ て し まう 。 Ir u aa 


履い た か っ た あれ がら の の の の @ 


、 チサト の 様子 が お か し か っ た の が 気 に な 
£ る ミカ は 、 土 手 を 一 人 で 歩い て いる 。 AZ 
に は 、 満 月 が 輝い て いる 。 す る と 、 前 方 に 
黒い 男 の 影 が … そ れ は リョ ウ だ っ た 。 

リョ ウ は つぶ や く 。「 覚 えて いる の か …」 
だ が 、 今 と 同じ 、 満 月 の 土手 で 一 瞬 だ け 目 
l を 通わ せ た 事 を 、 ミ は 忘れ て し まっ て い 
語る よう だ 。 逃げ出す ミカ 。 リ ョ ウ は 意味 深 


な 言葉 を 吐く と 、 そ こ か ら 姿 を 消し た 。 
や な いよ コイ 


帰宅 途中 の ミカ に 異変 殺意 。 混 乱す る 選択 の 中 で 、 チ サト は 消え 、 
が 起こ る 。 時間 や 空間 が リョ ウ が 再び 現われ た 。 
、 一 時 的 に 精神 が 錯 「 あ な た な の ? あな た の 仕業 な の ?」 
乱す る 。 何 か を 感じ た の リョ ウ は 静か に 答え る 。 俺 じゃ な い 、 と 。 
か 、「 ス ミ …」 と その 名 前 を 言い そう に な 記憶 に 無い 思い 出 が 、 ミ カ を 混乱 させ て い 
っ た 時 、 目 の 前 に は チサト が いた 。 夕 暮れ る と いう 。 そ し て 、 ミ カ を 襲う 「 何 か 」 か 
の 住宅 街 。 チ サト 。 し か し 、 チ サト の 制服 ら 守 る べき 時 が 来 た 、 と …。 


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は 血まみれ だ っ た 。 「 あ な た は …」 ミカ の 問い か け に リョ ウ は 
「 ミ カ ち ゃ ん 、 い ら な いん だ よ 。 も う 誰 も 「 も うじ き 会 える 、 必 ず …」 と 答え た 。 至 
いな いよ 、 帰 っ て も 」 mW の 
「… こ の 格好 、 な に … な に し た の !!」 w Y 


チサト の 言っ て いる 事 が 理解 出来 な い 。 
ミカ の 中 で 、 次 第 に 高まっ て くる 怒り と … 


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評 か ら 覚 め る ミカ 。 電 話 が 鳴っ て いる 。 雪 いで で る と 、 相 手 は アリ サ だ っ た 。 
「… あ の 一 、 今 何時 で し ょ うか ? も う 疲 れ ち ゃ っ た よー」 

飼 日 は アリ サ と 約束 が あっ た 。 ル ミ も 一 緒 だ 。「 ル ミ 、 怒 っ て る ?」 と 恐る 恐る 聞く と 、 
末 れ て 勝手 に 買い 物 を し て る と 言う 。 ケ ー キ と ラン チ を 砂 る 約束 を し 、 待 ち 合わ せ 場 所 を 
決め て 電話 を 切る 。 誠 い で 支度 を すま せ 、 母 に 声 を か け て 自宅 を 出る 。 ら 0 分 で 待ち 合わ 
せ 場 所 まで 行か な けれ ば な ら な い の だ 。 人 


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か る ミカ 。 だ が 、 何 か 様子 
が 変 だ 。 注意 し て みる と 、 
自分 以外 の 足音 が 聞こ えて 
くる 。 立ち 止ま り 、 振 り 向 
いて も 誰 も いな い 。 早足 に 
な る 。 だ が 、 足 音 は ぴっ た 
り と 着い て くる 。 

目 の 前 に 、 い き な り 犬 が 
現われ た 。 ミ カ に 向かっ て 
Farw., MURID. 
[C 5> ! 静か に ! 人 に 向 か 
っ て 咲 え ち ゃ 駄目 だ ろ ! | 

飼い 主 ら し い 青 年 が 犬 を 
制止 し 、 ミ カ に あや まっ た 。 
その まま 立ち 去る 青年 と 犬 。 
だ が 、 青 年 の 目 は …。 


飼い 犬 の 非礼 を 詫び る 青年 。 そ の 口調 は 礼儀 正しい が 、 ミ カ を 見 る 目 が 
少し お か し いよ うな …。 だ が 、 そ の まま 犬 と と も に 立ち 去っ て いく 。 S 
が つく と 、 足 音 は 消え て いた 。 


| さら に 住宅 街 を 進ん で いく と 、 前 方 に 何やら 不審 な 人 
E W | 物 が 数 人 、 た お むろ し て いる 。 そ れ ら は 全員 、 ミ カ が 来る 
am の を 待ち 受け て いた か の よう だ 。 見 渡し た だ け で も 、 ホ 
Iva WE ム レス 風 の 男 、 ス テロ タイ プ の オタ ク 男 、 そ し て サイ 
MAE ケ な メイ ク の 危な そう な 女 …。 心 配 し な が ら も 、 進 むし 
(ESA か な い ミ カ 。 だ が 、 不審 者 た ち は こ ぞ っ て ミカ に 近寄り 、 
‘Ee | か ら か っ た り 話し か けた り し て くる 。 こ こ は う まく 切り 
抜け な いと 、 待 ち 合わ せ 場 所 に は 行け そう も な い 。 


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ホー ムレ ス 風 の 男 。「 お い ! 子供 オタ ク 風 の デブ 男 。 he 女子 高生 ? チ ネグリ ジェ 姿 の 女 。 あ る 意味 一 番 危 な そう 
が どこ いく ん だ ! 俺 も 連れ て い ヨー カワ イー ね ーー」 と ナン パ し て くる 。 性 _ だ 。「 わ た し の ベビ ー、 ど こい っ た の ? 返 し 
け よ 」 と が か らん で くる 。 自己 飲 の 回 まり の よう な 払 た だ こつ た a と 迫っ て くる 。 恐 い 。 _ 


ホー ムレ ス : 話し か けら れ て も 相手 に し な い 。 応じ る と … 


オタ ク 風 の 男 : か な り 危 な そう な の で 、 す ぐに は 逃げ ず に 語 
し を する 。 や が て 調子 に 乗っ て くる の で 、 す か さす 攻撃 。 有 
効 な の は 追い か け て こら れ な く な る よう な 技 。 例え ば 足 を 


女 : 見 る か ら に 危な そう な 表情 。 彼女 の 話 を 聞 ば 、 で きる 訪 
け 刺 激 し な い 。 嘘 も 時 に は 方 便 な の で 、 交 ら せな いよ うに … 


確か に ミカ を 着け て 来る 足 
音 。 ひ ょ っ と し て 、 今 流行 の ス 
トー カー…? 決し て 振り 向い 
た り し て は いけ な い 。 存在 を 無 
視 し て 、 どん どん 進ん で 行こ う 。 
恐怖 の あま り 逃 げ 出 そう と する 
と 転ん で し まい 、 延 々 と つけ ら 
れる こと に な っ て し まう 。 


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忘れ て 
いた だ と し て も 、 一 丁 づつ 探し て 


いけ ば 問題 無い 。 


と 合流 し よ 


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—— 
— 


た ミカ は 、 待 ち 
場所 で ある 且 北 の 

こ や っ と 到着 する 。 
こ 広 が る 形 で 商店 
街 に な っ て いる 。 電話 


症 北 駅 を 出る と 、 街 は 
万 が 一 、 店 の 名 前 を 


者 か の 足音 か ら も 議 粒 


何 
逃れ 
う 。 


で 決め た 待ち 合わ せ 場 所 を 探し 
だ し 、 ア リサ や ル 


わせ 
街 | 


左右 | 


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だ が 、 ル 
サ に 聞く と 、 ど こ か | 


待ち 合わ せ の 店 | 
サ が 待っ て いた 。 


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の 買い 物 を し て し まい 、 遅 れ た 禄 


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アリ サ を 再び 探す ミカ 。 突然 そ こ て に 、 ヤ ヨイ が 現 
われ る 。「 岸 井 ミ カ さ ん ね 、 探 し た わ …」「 誰 ?」「 有 逸 
島 ヤ ヨイ …」「 逸 島 … っ て ? まさ か …」 

ヤヨイ は チサト の 妹 だ っ た 。 だ が この 姉妹 は まる 
で 性 格 が 違っ て いた 。 そ し て 、 実 は アリ サ に 頼ま れ 
て ミカ を 探し いた 、 と 言う 。 不信 感 は ある が 、 ヤ ヨ 
イ の 後に 着い て いく ミカ 。 

いつ し か 、 ヤ ヨイ の 姿 は 見 えな く な っ て いた 。 そ 
し て 、 ま た あの 足音 が ミカ に 人 迫る が 、 今度 は 正面 き 
っ て 迫っ て くる 。 ス トー カー だ ! 何と か 逃げ 切っ 
た 時 、 ヤ ヨイ が 現われ た 。 怒 り を ぶつ ける ミカ 。 だ 
が 再び ヤヨイ は 消え 、 ミ カ の 前 に は ス トー カー が 立 
っ て いた 。 ミ カ は その 場 に へ た り 込 ん だ 。 


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… ほ っ と いて くれ 」 


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ミカ を 探し て モー ル の 地下 に 入り 、 目 の 前 に 現われ た 
鉄 の 扉 を 開け る 。 ミカ は どこ に …。 


トー カー 出現 


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スト ー カ ー が ミカ を 襲う 。 捕 まっ た ら 、 何 を さ 
れる か わか ら な い 。 逃 げろ ! 


ミカ の 後 を 追っ て 還 北 に や っ て 来 た リ ョ ウ 。 そ こ で 待 
っ て いた の は ヤヨイ だ っ た 。 
[久しぶり ね … 誰 を 探し て いる の ?」「 キ ミ に は 関係 無い 


し か し 、 ヤ ヨイ は 知っ て いた 。 リ ョ ウ が ミカ を 守 ろ う 
と し て いる 事 を …。 会 いた い 人 が いる か ら 、 ミ カ を そこ 
まで 連れ て いっ た と 言う ヤヨイ に 、 
「… 答 えろ 、 何 を 企ん で いる ! 」 

SZJ, ToC CRU TUT. 
と 言っ て いた らし い 。 

「 あ な た が 守っ て あげ る ん じゃ な い の ?」 

挑発 的 な ヤヨイ は 、 リ ョ ウ を ショ ッ ピ ング モー ル の 地 
下 へ 導く 。 通路 の 奥 に は 、 大 き な 鉄 の 扉 が めった 。 そ れ 
は 、 四 みな が ら ゆ っ くり と 開い た 。 


リョ ウ は 詰め 寄る 。 


誰か が が 守っ て くれ る 


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ここ も また 、 穫 者 の 集まる 場所 な の だ ろう か 。 他 人 に 無関心 な 
着陸 主義 者 が 機械 の まう に 踊っ て る 。 。。 


スト ー カ ー が ミカ に 忍び 寄る 。 無 力 で ある 事 を わか ら せ る 為 
な の か 、 そ れ と も 別 の 目的 が あっ て か …。 ミ カ が 今 、 汚 され 
よう と し て いる 。 守 っ て くれ る も の は いな い の か ? 


暗闇 。 閉 鎖 的 な 空間 。 ミ カ は 失神 し て い 
る 。 闇 の 中 か ら 男 の 顔 が 浮上 が り 、 そ の 
息づかい は 序々 に 荒く 、 激 し く 、 大 きく な 
っ て いく 。 こ こ に は 、 ミ カ を 守る 存在 は い 
な い 。 無防備 な まま 、 そ の 全て を 侵害 され 
よう と し て いる 。 

や は り ヤ ヨイ が 言っ た よう に 、 こ の 世界 
は こう いう も の な の だ ろう か 。 


ルミ が 言っ た よう に 、 今 まで の 関係 は 全 
て 偽善 だ っ た の だ ろう か …。 

スト ー カ ー が ミカ に 触れ よう と し 、 そ の 
気分 が 絶頂 に 達し た 時 、 扉 が 開き 、 光 が 差 
し 込ん だ 。 

FSN そこ に は ユカ リ と チ サ ド が 立っ て 
いた 。 ミ カ が 信じ て いた 、 守 っ て くれ る 存 
在 の 確か な 証 だ っ た 。 


_。 そこ に は ヤヨイ と ーー その 膝枕 で くつ ろ ぐ 少年 
が いた 。 言葉 は 無い 。 ヤ ヨイ と 少年 … ミ トラ 。 リ 
ョ ウ に は その 瞬間 に 全て が わか っ た 。 キ ョ ウ コ の 
事 、 ス ミオ の 事 、 そ し て ミカ の 事 …。 

リョ ウ の 中 で 、 何 か が 確実 に 成長 し た 。 
[許さ ん … 絶 対 に 許さ ん ぞ …」 

ミト ラ は 起き 上 が り 、 冷 笑 を 浴び せな が ら 言 う 。 
[無理 無理 … 無 理 だ よ 、 何 も 出来 な いよ …」 
「 お まえ ら … ふ ざけ る な …」 

ミト ラ の 笑い が 響く 。 リ ョ ウ の 形相 が 変わ っ た 。 


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ス トー カー は 警察 に 逮捕 され た 。 ミ 
カ は 、 ユ カリ と チサト に よっ て 守ら 
れ た の だ 。 だ が 、 連 行 さ れる パト カ 
ー の 中 で 、 犯 人 は 舌 を 噛み …。 


冷 凌 する ミト ラ 。 邪悪 さ が 序 々 に 頭 
を も た げ 、 本 性 を 見 せ 始 め た 。 リ ョ 
ウ は ミカ を 守れ る の か ? そし て ミト 
ラ と ヤヨイ の 関係 は … ? 


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され ず 、 自 由 な 発想 を 持つ 。 子供 の 心 は 、 
時 と し て 周囲 と の スレ を 招く が か が 、 そ ん な 
こと は 気 に し な い 。 


大 人 と 子供 の 境界 線 と いえ る 高校 生 の 中 で 、 行 動 や 言動 だ け で 考え 
る な ら ア リサ は 間違い な ぐ く 子供 だ 。 先輩 や 目 上 の 者 に 敬語 を 使わ な 
い 、 い わ ゆ る タメ ロロ を きく が 、 そ れ は 奈 計 な 縦 社会 構造 の 否定 に す 
ざ な い 。 い つも 笛 に 浮い て いる 感じ だ が 、 天 真 燃 温 と いう より 少し 
ボケ て いる と 言っ た 方 が 的 確か 。 ミ カ と 行動 する 事 が 多い が 、 ユ カ 
りこ と つて ミカ が そう く あ る よう に 、 ミ ミカ に どう て の ピーリング 、 
キャ ラク ター で あろ う 。 ム ー ド メー カー と し て 大 切な 存在 だ 。 だ が 、 
まれ に 物事 の 本 質 を つく よう が 発言 を し た りす る の で あな どれ な い 。 
また 、 チ サト ほど 確信 的 で は な い が 人 不思議 な 能力 を 持っ て いる 。 


—Arisas Words~ 


⑧ 待 ち 合 わせ に 遅刻 し て きた ミカ に 対し て 。「 ミ カ 、 荷 物 持 
ち し て ~~、 遅 れ た 久 ! 今日 は アリ サ の 買い 物 に 付き 合う の 。 
当り 前 だ よー、 更 に 遅れ る こと 3 0 分 ! … ど うぅ 説明 する ん で 
し ょ う ?」 劉 意 外 に も PHS を 舎 定 す る アリ サ 。 当たり前 の 
よう に 持っ て いる ミカ は 反論 する が …。「 ミ カ の 世代 は これ 
だ か ら ダ メ な の 一 。 わた し た ちの 世代 は 、 ど れ だ け 個 々 の 財 
開 を 大 切 に する か が テー マ だ か ら 、 そ うい う 退 化 の 玩具 は 用 
要 な い の 」| @ ミカ た ちと の 団地 前 の 待ち 合わ せ に 遅れ て きた 
アリ サ の 独り 言 。「 あ れ 一 、 ミ カ い な い … ど こ に いっ た の か 
な ぁ 。 せ っ か く 急 いで 来 た の に 、 ミ カ も 遅れ て る の か な ぁ 。 
こん な こと な ら 、 ゆ っ くり キン キ み て くれ ば よかっ た 。 せ っ 
か く 光 一 が ヅラ 撲 る 姿見 れん た の に … そ うか 、 マ マ に 頼ん で お 
け ば よかっ た 。 ど う し よう 、 電 話 … こ ん な 上 時 、 ミ カ が いれ ば 
CEMAS ADL. 使え な いな 一 、 ミ カ っ て 本 当 に 頼 

SF | 人 @ 地 道 に 生き る 事 を 否定 する ミカ に 。「 ミ 

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いつ も と 変わ ら ず 、 今 日 も 学校 
ZA ZX で は 何 も な く 、 平凡 に 過ぎ て い 
く は ず だ っ た 。 ミ カ は いつ に な g ` 

く 眠 そう だ 。 
先生 を 殴っ て し まい 、 謀 慎一 
週間 の 処分 に な っ た ミホ 。 そ 
れ を 聞い た ミカ は 「 ア タ シ も 
誰か 殴っ て 退場 し よう か な 


| | 欠 伸 を ひと つ 、 眠 た そう な ミカ 。 あ まり に 寝付け な い 為 
に 始め た ロー プレ に ハマ っ て し まい 、 徹 夜 し た らし い 。 そ 
放 ご ん な 平和 で 平凡 な 一 日 。 そこ に ミホ が や っ て 来る 。 テン シ 

計上 ヨン の 低 さ を 指摘 する と 、 な ん と 気にいら な い 先 生 を 殴り 、 
一 週間 の 護 慎 を くら っ た らし い 。 ひと し きり 、 先生 の 悪口 
で 盛り 上 が る ミカ た ち 。 す る と … 


話 の 途中 、 ふ と 廊下 を 見 る と 、 あ の 子供 が 
走り 抜け た 。 鍵 を 届け て くれ た 子供 。 部室 で ーー 
も 会 っ た よう な 気 が す る 。 な ぜ あ の 子供 が 、 
こん な 時 間 に 学 校 の 廊下 を 走っ て る の ? E 

不思議 に 思っ た ミカ は 、 廊 下 に 出る 。 し か ee 
し 、 あ の 子 の 姿 は どこ に も 無い 。 そ の まま 探 
し て いる と … い つの 間 に か 、 新 校舎 の 地下 1 
階 に いた 。 あ れ …? 切 いで 階段 を 上 が る 
そこ は 、 新 校舎 の 屋上 だ っ た …。 


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@ 屋 上 の ドア や 階段 は 空間 の 歪み に よっ て 、 ラ ンダ ム に つなが | 
う で いる 。 そ の 為 、 ル ー プ に 陥っ て し まう が 、 屋 上 に 来 た びに | 
ーー | 
すら 言う ミカ だ が 、 何 度 も 屋上 に 出る うち に 、 喋 る 元宮 
還っ = Erno BE 
四 い か ら 階 段 に 向かお う 。 そ の 時 に 新館 の 2 階 に 移動 で きた ら 比 
d ー プ か ら 脱 出し て いる 証拠 で 、 イ ベン ト が 進行 し て いく 。 


uapa ss ミカ ね え ち ゃ ん 、 ボ ク の 事 探 Bussa 
し て いる の か な ? ク ッ ク ッ クッ …」 | So 
どこ か ら か 、 ミ トラ の 声 が 響い て くる 。 ま 
すま すわ か ら な く な っ て くる 。 何 度 も 屋上 に 
上 が り 、 い い 加 減 嫌 気 が さ し て きた 頃 、 廊 下 に 
の 中 央 に ミト ラ が いた 。 追い か け て いく と 、 Leedi pE 
ミト ラ は ミカ の クラ ス 、 2 年 3 組 に 駆け こん | x 
だ 。 ミ カ も 後 を 追い 、 教 室 に 入る 。 


eu ポ ボク は こっ ち だ 


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- ひ ジン 古 剛 導き 及 NNFISHA N 
RUINS r 97ËEri 619 MN U さ 


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教室 に 入る と ーー そこ は 森 だ っ た 。 う っ 
すら と モヤ の か か っ た 暗い 森 。 なぜ 森 に ? 
と いう 思い より も 、 ミ カカ は この 森 に 来 た こ 
と の ある よう な 気 が し て な ら な か っ た 。 し 
か し 、 思 い 出 せな い 。 

ズ スッ 、 と モヤ が 清く な る 。 見 る と 、 い うつ 
の 間 に か 森 の 中 に 、 ミ ホ と カ ヅ キ 、 ユ カリ 、 
チサト 、 ア リサ まで が 立っ て いた 。 み ん な 、 
楽し そう に 何事 か を 話し 、 笑 いあ っ て いる 。 
だ が 、 誰 も ミカ に 気づく 様子 が 無い 。 そ こ 
に 、 み ん な の と ころ に 行こ うと する が 、 体 
が 動か な い 。 ま る で 、 人 金縛り に あっ て いる 
よう だ 。 気 ば か り 焦 る 。 同 時 に 、 な せ ぜ 誰 も 
自分 に 気がつい て くれ な い の か 不思議 に 、 
そし て 寂し く 思 う ミ カカ 。 ここ に いる の に 、 


すぐ 近く な の に 、 誰 も 私 の 声 が 聞こ えな い 
の ? 先輩 、 私 の 声 が 聞こ えな い の ? x 

どう する 事 も 出来 な い ミ カ 。 す る と 、 み 
ん な が 少し づつ 遠ざかり 始め た 。 な ん で 私 
だ け 置 いて 行く の ? 

次 の 瞬間 、 ミ カ は 森 の 奥 に 何 か を 感じ た 。 
本 能 的 な も の か 、 そ こ に 行っ て は な ら な い 
と 察知 し た の だ 。 だ が みん な は その 方 向 に 
どん どん 進ん で 行く 。 遠ざかっ て いく 。 駄 
目 、 そ っ ち に 行っ ちゃ 駄目 … 私 は 、 そ っ ち 
に は 行き た く な い …。 だ っ て 、 そ っ ち は …。 

みん な の 姿 が 小さ く な り 、 消 えて いっ た 。 
胸騒ぎ 。 不安 と 恐怖 。 条 の 奥 の 深い 闇 は 、 
その まま ミカ の 心 を 投影 し た 。 

目 の 前 の 景色 が 、 ま た 変わ る 。 


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手 に 何 か 握 っ で いる 。 冷た く 光 る 、 ナ イフ …。 な ぜ わ た し 
が こん な も の を 持っ て る の ?. 友達 、 み ん な 友達 な の に 、 
私 が 殺す は ず が な い 。 き っ と 間違い 、 何 が の 間 違い …。 私 
を 一 人 に し な いで …。 


序々 に 目 の 前 に 現われ る 光景 は 、 一 度 見 
た だ け で は 理解 が 出来 な か っ た 。 

IPJ: FFR PUD JIP, SR 
…。 動い て いな い 。 

魂 の 抜け た 肉体 。 抜け た … ? 

な に も か も 、 赤 く 素 染まっ て いる 。 FZ. 
次 、 机 が 、 み ん な の 、 友 達 の 血 で 、 真 っ 赤 
に 染まっ て いる 。 

手 に 、 何 か 持っ て いる 。 私 の 手 ? 
い 、 光 る 、 恐い も の …。 

dhis., WHC., RENTS., RLI 
の は 誰 ? 私 が 殺し た ? … 一 人 だ け 残 され 
て … 一 人 だ け 生 き 残 っ て 。 嫌 だ っ た 、 嫌 い 
だ っ た の ? 

渦巻 く 思 考 の 隙間 に 、 ミ トラ の 声 が 染み 

込ん で くる 。 
「 あ ー あ 、 ヤ ッ ち ゃ っ つた 。 し 一 ら な い … で 
も スゴ すぎ る よね 。 っ て ゆー か 、 フ ツー こ 
こま で や ら な いっ て 。 ヒ ドイ な ー、 み ん な 
オト モダ チ だ っ た の に … ク ッ ク ッ クッ 」 

トモ ダチ ・・・…・ 死 ん で る ・・・…・ ・ 殺 し 

……… 私 が 、 私 の 意思 で !? 


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ミカ の 全身 は 返り 血 を 浴び て いる 。 血 ま 「 人 間 な ん て さ ー 簡 単に 死ん じゃ う よ ね 。 
みれ の まま 立ち 尽く し て いる 。 iBb LAR こん な の た いし た 問題 じゃ な いよ 。 
怖 、 罪 の 意識 、 ど うし よう も な い 袋 小路 …。 も っ と 自分 に 対し て スナ オ に な りな よ 。 

必死 に 否定 し よう と し て も 、 血 まみ れ の あり の まま の 君 で いて いい ん だ よ 。 
姿 が 事実 を 証明 し て いる 。 手 に 握ら れ た ナ その ほう か が か 気 が 楽に な れる よ 。 
イフ が 物語 っ て いる 。 目 の 前 だ 倒れ て いる 、 別に ムリ し な く て も いい よ 。 
友人 た ち だ っ た 肉 塊 が 逃れ られ な い 事 実 だ 。 自分 だ っ て 
ドコ ン ナ ノア タン シン ジャ ナイ … ア タ シ シ ャ ナイ 本 当 は コレ で 良かっ た っ て 
y] 叶っ で る ぐせ に 4 

再び 、 ミ トラ の 声 が 聞こ えて くる 。 再び 、 死 体 の 山 が ミカ の 目 に 飛び 込ん で 
[あー あ 、 ま だ シラ きっ て る よ 」 きた 。 

冷酷 な 声 。 絶叫 と と も に 、 意識 が 弾け る 。 


ミカ は 無人 の 教室 に いた 。 静 寂 が 続い た 
後 、 チ ャ イム が 鳴り 響く 。 あ れ が 私 の 望ん 
で いる 事 ? 嘘 … 嘘 だ ! 否定 すれ ば する 
ほど 自分 自身 に さえ 医 い を 持っ て し まう 。 
惨 層 し 一 人 で フラ フラ と 帰路 に つく ミカ 。 
いき な り 、 前 方 か ら 救 訪 車 が 接近 し て くる 。 
赤い サイ レン が 目 の 前 を 通り 過ぎ 、 遠 ざか 
DTL., ざら ぎの イス ポジ と 回し だ 
"また 、 誰か が 死ん だ の だ ろう か 。 a 白昼 夢 な の か 、 深層 心理 な の か 信頼 し て 、 助け 合う 友人 た 
c. g し た の な 邊 9 な の だ ろう か -。 P OAE a 


llllllllllllll 


クー ル 、 冷 淡 。 表面 に 感情 を 出さ ず 、 群 
れ を な す 事 を 嫌い 、 常 に 周囲 と の 差別 化 
を は か っ て いる 。 誰 に 対し て も 心 を 開 こ 
うと し な い 。 

リョ ウ と は 幼馴染 み で あり 、 ス ミオ の 妹 で ある ルミ は 、 リ ョ ウ と キ 
ョ ウ コ 、 そ し て スミ オ と いう 複雑 な 人 間 関 係 の 中 で 育ち 、 い つ し か 
リョ ウ の よう に アウ ト サ イ ダー と な る 。 だ が 、 リ ョ ウ と キョ ウ コ の 
関係 より も 、 さ ら に 深い 関係 を スミ オ と 持っ て お り 、 ス ミオ と キョ 
ウ コ の いな い 今 と な っ て は 、 そ の 関係 は 精神 的 外傷 と し て 残っ て い 
る だ ろう 。 ロ ッ ク 、 酒 、 タ パコ 、 ア ルコ ー ル 、 男 と 、 そ の 傷 を 癒し 
て くれ そう な も の は 一 通り 体験 し て お り 、 そ の 過程 で リョ ウ と 付き 
合っ て いた 事 も あっ た 。 起 出 度 の 高い ボディ コン シャ ス な 服 を 好 ん 
で 着 て いる が 、 誰 に も 見 せな い 本 心 は 、 ス ミオ へ の 素直 な 感情 を ず 
っ と 抱き 続け る と いう 古風 で 日 本 的 な 面 を 持つ 。 


~Rumi s Words 一 
09 リョ ウ に 対し て 、 リ ョ ウ と キョ ウ コ の 関係 の 本 質 を 問う 。 
「 抱 い て る 時 、 あ た し の 向こう に 誰 を 見 て た ? リョ ウ の 視 
韻 は 、 あ た し を 笑 き 抜け て た よ 。 ま る で 、 切 り 像 か れ て いる 
よう だ っ た 。 誰 も いな い 、 浴 た い 路 了 地 み た い に … 兄 さん も る 一 
MELES, キョウコ の 視界 に は 兄さん は いな い 。 い る の は 
…| る @ さ ら に 、 リ ョ ウ の 弱 さ を 指摘 する 。「… リ ョ ウ 、 あ ん 
た っ て 結局 、 何 一 つ 答 える こと さえ で き な い 。 必 避 し て る の 
は あん た だ よ 。 日 本 な ん て 土地 は 関係 な いよ 。 ど この 較 だ っ 
て 、 真心 は 残る ん だ よ … 心 を 消費 し て 、 緒 果 、 伺 も 残ら な い 
R. 消し は さ 、 情 も 残っ て る か ら そ う 思 っ た けど … あ ん た は 
弱者 だ よ 。 弱 き を 武器 に し て いる … 多 分 、 わ か ら な い だ ろ う 
けど 、 キ ョ ウッ ウ コ に と っ て は 悲 貞 な の よ … そ れ じ ゃ ね 」 OEN 
て きた ミカ に 対し て 。「 別 に … 平 気 よ 。 あん た の 層 刻 、 今 に 
内 まっ たと し ゃ な いし … お 陰 で いい コン ピ レ ー シ ョ ン 見 つ 
RATTAD] @ ミ カ に 向かっ て 、 友 達 と いう 存 
* 定 する 。「… あ の き ぁ 、 甘 いよ 、 ミ カ は 。 じゃ 
な に よ ? あん た の 友達 の 基準 っ て 伺 ? 人 に 
まあ ん た は 。 な ん か 偽 災 交 な 付き 合い だ よね 、 
s い じゃ ん 、 所 座 。 友 恒 ゴ ッ コ だ 
な い ? あたし の 事 心 配 し て 謗 
ほど 人 に 期待 し て な いか ら 」 
て 。「… リ ョ ウ 1 … ミ カ を 


ミカ の 住む 「 ビ ラミ ッ ド 御殿 | の 周囲 に ある 、[ 城 壁 | と 呼ば れる 団地 一 - こ こ で 最近 、 飛 び 降り 自殺 が 多発 し て いる と 
言う 。 ミカ の 好 商 心 は 頭 を も た げ 、 この 事件 を 調査 し よう と ユカ リ を 誘う が 、 取り 合っ で も ら え な い 、。 仕方 な く ア リサ 、 
チサト と 共に 団地 に 向かう が 、 何 故 か ミカ 以外 は 誰 も 来 て お ら ず 、 単独 で 調査 を 始め る こと に 。 と ころ が 、 突然 中 学生 
に 囲ま れ 、 警 告 を 受け る 。 ミカ の 直感 が [ 何 か あ る -…」 と 察知 する 一 方 、 遅れ て きた アリ サ は 、 団 地 の 前 で 泣い て い 
る 少女 を 発見 。 わけ を 聞く と 、・ こ の 団地 に た だ な ら め 事 態 が 起こ ろう と し て いる らし い 。 ミカ と 合流 する と 、 ミカ も ま 
た 、 事 件 の キー パー ソン の 存在 を 突き 止め て いた 。 そし て 、 口 に は 出さ な いな が ら も 、 ミ カカ の こと か が 心配 な ユカ リ は 、 
チサト と 共に 団地 へ 。 そ し て そこ に 現われ る 、 ヤ ヨイ 。 

ー 体 この 団地 で 、 何 が 起こ ろう と し て いる の か 。 団地 を 見 上 げ る と 、 少 年 少女 の 渦巻 く 情 師 に 包ま れ で いた :*。 


FUYOU 


団地 の 屋上 に 立っ て いる 少年 。 何 か が に 見 入ら れ た か の よう 
に 、 そ の 場所 か ら 動く 事 が で き な い よう だ 。 す ぐ 目 の 前 に 


は 、 死 が 忍び 寄っ て いる 。 


恐怖 が 頂点 に 達し た 時 、 少 年 は 漆黒 の 空間 に 定 を 進 
め た 。 絶 叫 と 共に 、 宙 に 舞う 少年 。 月 の 光 が 少 年 の 
育 中 を 後押し し た の だ ろう か …。 


ミカ の 住む お 「 ビ ラミ ッ ド 御殿 」 と 呼ば れる マン 
ショ ン を 、 取 り 囲 お よう に し て 建つ 団地 。 そ れ ら 
は 「 城 壁 」 と 呼ば れ て いる 。 

満月 の 夜 。 城 壁 の 屋上 に 立つ 少年 。 そ の 顔 は 、 
恐怖 と 絶望 に 歪ん で いる 。 別 の 棟 の 屋上 に 集まる 
少年 や 少女 は 、 目 の 前 で 行わ れ よ うと し て いる 残 
酷 な 儀式 を うつ ろ な 表情 で 見 つめ て いた 。 そ し て 、 
どこ か ら と も な く 呪 文 の よう な 子供 た ちの 声 が 聞 
こえ て くる …・。 

月 が 、 妖 し く 輝 いた 。 そ の 光 を 隠す か の よう に 、 
少年 の シル エッ ト が 重なる 。 遇 に 舞う 少年 。 刻 が 
止ま っ た 一 鈍い 音 。 

屋上 か ら 、 少 年 少女 の 姿 が 消え て いた 。 全 て を 
見 て いた 月 の 輝き が 、 少 し 赤み を 帯 び た よ うだ っ 
た 。 静寂 が 、 城 壁 を 包み 込む 。 


š 


2 ー ビ コ ネス y me 一 一 人 一 四 人 が 始め て 顔 を 合わ す 。 天 真 
a Z; = ° ッ で 
トン ーー" | 温 に タメ ロロ を さく アリ サ に 、 
DC | XX ET ユカ り は カッ カ す る が 、 チ サト 
と ミカ に に な だ め ら れる 。 


Spo 帰宅 し よう と 

し て いる ユカ リ に 駆け 寄 よろ し くね ね 、 E a, IZ Iya 
っ て きだ ミカ 。 ビラ ミッ s, š: 
Fase izni. MFE 3 回 目 の 飛び [À es: = 

降り 自殺 が あっ た と 言う 。 軽率 な 発言 は や め ろ 、 と BS AA 

言う ユカ リ 。 だ が 、 ミ カ の 好奇 心 は すっ か り 頭 を も B 
た げ て いる 。 甘え る よう に 、 団 地 の 中 学生 の 行動 を 

探 ろ うと 言う ミカ だ が 、 ユ カリ は 全く 乗っ て こない 。 尊 4 詞 過 A 
そこ に 通り か か る ユカ リ と アリ サ 。 意外 な 組み 合 | Pro 

わせ だ が 、 二 人 は 弓 道 部 の 先 輩 後輩 の 関係 で ある 。 


Qy — 


アリ サ は 、 初 対面 の ユカ リ に 向かっ て 、 ユカ リ を 気づか う ミ カ に 、 チ サト は そっ と 
いき な り タ メロ の 上 に 呼び 捨て で 語り か け 耳打ち 。 納 得する ミカ 。 ア リサ も 会 話 に 入 
る 。 カ ッ カ する ユカ リ を な だ め る チサト と り た が っ て いる 。 結局 、 そ の まま みん な で 
ミカ 。 ア リサ に か か っ て は 、 さ す が の ユカ 帰ろ うと する が 、 ミ カカ が PHS を 忘れ た 事 
リ も か な わな い 。 に 気がつき 、 ア リサ を 誘っ て 校舎 内 へ 取り 
「 用 が 無い な ら 帰 る よ 、 あ た し 」 ユカ リ は に 戻る こと に 。 ww 女子 高生 の 神器 を ど 
=- チサト を 誘い 、 帰 ろう と する 。 機嫌 の 悪い こ に 忘れ た の か … 


T. 95 AN IASI ASEEN AE N VET EIE E e A, 
- AES S SASA: 
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E ナリ サト を 外 に 待た せ た ま ま 、 教 室 に 入る 
。 二 人 。 だ が 、 何 故 か 机 の 中 に PHS は 見 当 
た ら な か っ た 。 
「… 頼 み ま す よー」 と アリ サ 。 突然 ミ 力 は 、 
図書 室 で 昼食 を 食べ た 時 に 忘れ た 事 を 思い 
出す 。 教室 を 出 て 、 図書 室 に 向かう 二 人 は 、 
校長 に 出くわす 。 
[遅く まで 残っ て 大 変 だ ね 、 ご くろ うさ ん 」」 
EE 笑顔 で 優し く 語 りか ける 校長 。 ア リサ は 
E 校長 に まで 克 語 を 使わ むず 話し か ける 。 
校舎 内 を 移動 し て いる と 、 校長 に 出くわす 。 敬語 を 使わ D ず に 「 の 一 3 の 岸井 ミカ くん と 1 一 6 の 鹿 原 ア 
話し か ける アリ サ に 、 ミ カカ は 焦る が 、 校 長 は 気 に し な い 。 リサ くん だ っ た ね …] 
「 Q. 校長 いわ く 、 二 人 の こと は 担任 か らい い 
生徒 だ と 聞い て いる と いう 。 喜ぶ アリ サ に 、 
ミカ は 「 意 味 が 違う よ …」 と あき れ 顔 。 
[生徒 全員 の 名 前 と 顔 、 覚 えて る ん だ よ 」 
校長 の 評判 を アリ サ に 聞き 、 感 心 す る ミ 
J. どうやら 二 人 だ け で は な く 、 生 徒 の 受 
け ほ いも いよ うだ 。 
再び 図書 室 に 急ぐ 二 人 。 果 た し て ミカ の 
記憶 通り 、 本 当 に 図書 室 に 忘れ た の だ ろう 
PA? チサト も 待た せ て いる し 、 欧 が ね ば 
な ら な い 。 


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生徒 全員 の 名 前 と 顔 を 覚え て いる と いう 。 


放課後 の 図書 室 は 、 人 影 も まばら で 静か だ 。 ミ カ は 、 昼 食 を と っ た 場所 を 調べ る が 、 や 
は り 無 い 。「 違 うと ころ じゃ な い の ? 」 と いう アリ サ に 、 ミ カカ は 少々 不機嫌 に な り 、 周 辺 を 
探す 。 ア リサ は そこ か ら 離 れ て 、 図 書 室内 を あちこち 探し 回 る 。 

や が て アリ サ は 、 あ る 場所 で ミカ の PHS を 発見 する 。「 ミ カー、 あ っ た よ ! 」 と 叫ぶ バア 
リサ 。 ミ カカ が 歩み 寄る 。 だ が 、 見 つか っ た の は 、 ミ カ が 置き 忘れ る は ず の な い 場 所 だ っ た 。 
気 に な る ミカ 。「 多 分 、 誰 か が 拾っ て くれ て 、 そ れ で 、 こ こ に 置い こく れ た ん だ よー」 とい 
う ア リサ の 説明 に も 、 納 得 で き な い 。 し か し 、 チ サト を 待た せ て いる 為 に 、 モ ヤ モ ヤ し た 
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ユカ リ に 呆れ られ た も の の 、 ミ カ の 好奇 心 は 収まら 講 
な か っ た 。 し か も 、 ア リサ と チサト も 来る よう だ 。 W 
だ が 、 待 ち 合わ せ 場所 に は 誰 も いな い 、。 o 


団地 の 前 に いる ミカ 。 や は り 、 好 奇 心 
は 押さ えら れ な い 。 と ころ が 待ち 合わ せ ` 
場所 で ある 団地 前 の 路上 に は アリ サ は ま 
だ 来 て お ら ず 、 チ サト も いな い 。PHS 
で 連絡 する が 、 ア リサ は すでに 出 た 後 で 、 
チサト の 家 は 留守 番 電 話 に な っ て いる 。 
どう し よう か と 考え て いる と 一 人 の 女 の 
子 が 目 の 前 を 通り 団地 に 入っ て 行っ た 。 
「… こ うな りゃ 、 ピ ン で や る か ! 」 

待ち きれ な か っ た ミカ は 、 単 独 行動 を 
決意 し 、 女 の 子 の 後 を 追い か ける 。 だ が 、 
その 姿 は も う 見 当たら な い 。 そ し て 、 団 
地 の す ぐ 前 まで 来 た 時 …。 


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ミカ の 足元 の アス ファ ルト に 人 を 型 取 っ た 白い 線 が 
引か れ て いた 。「 昨 日 の 自殺 …? この 棟 だ っ た ん だ …」 
思わ ず 固 まる ミカ の 前 に 、 突 然 現われ る 三 人 の 中 学生 。 彼 等 は 大 人 び た 口 調 で 、 ミ カ を 
攻撃 する 。 ミ カ を けなし 、 俺 辱 し 、 脅 す よ うな 口調 を 使っ て 、 ミ カ を 団地 か ら 遠 ご け よ う 
と する 。 ど う や ら 、 団 地 と いう 自分 た ちの コミ ュー ン を 、 他 人 に 侵害 され た く な いよ うだ 。 
一 度 は 引き 下がる フリ を する ミカ だ が 、 三 人 が バラ バラ に な っ た 後 、 一 人 に 話 を 聞く 。 だ 
N、 そ の 内 容 も また 、 何 か を 感じ させ る も の だ っ た 。 | 絶対 に 何 か あ る ! J 確信 し た ミカ は 、 
次 の 行動 に 入る 決意 を する 。 


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よう や く 待 ち 合わ せ 場 所 に や っ て 来 た 
アリ サ だ が 、 ミ カ の 次 が 見 えな い 。 チ サ 
ト も いな い の で 、 二 人 に 置き 去り に され 
た か と 不安 が る アリ サ 。 ふ と 見 る と 、 M 


| いて いる 女の子 が いる 。 
$ 「 ね えど うし た の ? 感動 し て る の ?」 


女の子 は ナナ と いう 名 だ っ た 。 話 を 聞 


| < と 、 昨 日 友達 の タク ミ が 死ん で 、 今日 


は ナナ が ダイ ブ す る 日 だ と 言う 。 事 態 を 
察知 し た アリ サ は 、 ナ ナ に 部 屋 に 戻り 、 
鍵 を か け て 庄 っ て 隠れ て いる よう に 言 
う 。 あ と で 必ず 助け に 行く か ら 、 と 。 

アリ サ の 指示 に 従う ナナ 。 ア リサ は 、 
ミカ を 探し 始め た 。 

一 方 の ミカ は 、 リ ル と いう 少女 の 存在 
に 注目 する 。 リ ル が キー バー ソン …。 ア 
リサ と 合流 し 、 お 互い の 事情 を 説明 し 人馬 
う 二 人 。 と りあ え ず は 、 ナ ナ の 安全 の 確 
保 と 、 リ ル の 探索 が 必要 だ 。 二 人 は 、 団 


| 地 に 向かっ て 歩き だ し た 。 


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C 棟 の 8 0 3 号室 。 ナ ナ の 部 屋 に や っ て D 


来 た 二 人 。 ア リサ が 声 を か ける が 、 返事 が 


無い 。 扉 を 開け る と 、 そ こ に は ナナ は いな Á 


か っ た 。「… ナ ナ ち ぢ ちゃ ん 、 い な いよ ー。 ど 


うし て 開け ちゃ っ た の ? ] 外 に 出る と mas sa 


ミ が いた 。 ミ カカ は 、 ナ ナ を 助け た い が で き 
な い 、 と 言う タク ミ に 意見 する 。 


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ミカ が 気 に な り 、 ユ カリ も チサト と 共に 団地 に や っ て 来 た 。 
チサト に 仲の 良さ を 指摘 され 、 動 揺 す る ユカ リ 。 す る と 突然 、 
チ サ ト が 立ち 止ま る 。 さ の 視線 の 先 に 立っ て いる の は …。 


リル を 探す 為 、 ミ カ は タケ ル に 聞い た 通り 、 リ ル を よく 見 か が ける と いう A 棟 に や っ て 来 
た 。 下 か ら 見 上 げ る と 、 窓 の 明り が 見 える 。 
「 明 り が つい て いる 部 屋 … こ こ に 人 が いる の か 」 チェ ッ ク し た 後 、 団 地内 へ 。 エレ ベー ター 
で 上 が ろう と する と 、 故障 中 の 札 が 下がり 、 動 いて いな い 。 仕方 な く 、 随 段 を 上 っ て いく 。 
ベル を 鳴ら し 、 開 けら れ た ドア の すき 間 か ら 見 える 、 闇 に 浮か 点 目 。 ど の 部 屋 で も 、 何 か 
を 恐れ て いる よう で 、 言 葉 少 な く 閉 め ら れ て し まう 。 間 違い な く 、 彼 等 は リル を 汰 れ て い 
る 。 こ れ ほ ど ま で に 居 え させ る 存在 と は …。 


チサト と ヤヨイ の 会 話 。 そ れ は ユカ 
リ に は 理解 で き な い 内 容 だ っ た 。 そ れ 
ぞ れ の 役回り 、 弱 い 者 の 存在 、 偽 善 、 
そし て 飼 も こっ ち を 見 て いる と いう 
[R] …。 さ ら に ユカ リ を 早 倒 する ヤ 
ヨイ 。 そ の 体 か ら 炎 の よう な も の が ま 
き 上 が る 。「 ダ メッ ! ユ カリ ちゃ ん 1!」 
チサト も 対抗 し オー ラ を 出す 。 し か し 、 
すでに 遅く 、 ユ カリ の 姿 は 消え て いた 。 
「… 許 さ な い よ 、 ヤ ヨイ !!」 


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半生 へ 山 さ h SGi3iC sr tm | 


1 どの 階 も 同じ 造り の 団地 の 構造 は 、 学 校 の 

作り に も 通じ る 無機 綿 な も の だ 。 一 階 一 階 聞 
| さ 込 み を し て いく ミカ だ が 、 な か な か いい 情 

報 が 得 ら れ な い 。 だ が 、 少 し づつ 絞ら れ て き 
I て 、 リ ル の 部 屋 に 近づい て いる の は 間違い な 
E いよ うだ 。 そ こ で 一 計 を 案じ た ミカ は ある 部 
E 屋 の 少年 に こう 言っ た 。「 と な り の コ か ら 聞 
| いた ん だ けど 、 リ ル が 呼ん で る っ て …」 慌て 
| て 部 屋 を 出る 少年 の 後 を つけ る ミカ 。 少 年 は 
Š EMN E 改 障 中 の は ず の エレ ベー ター に 乗り 込ん だ 。 
EE な eda | 10 階 … で 止ま っ た 。 よ し っ !! だ い 点 絞ら 


反応 は 様々 だ が 、 や は り リ ル を 恐れ て いる の が 感じ ら 
れる 。 リ ル の 部 屋 は 、 ど こ に ある ? れ て きた 」 


つい に 有力 な 手 が 
か り を 得 た ミカ 。 残 
す と ころ 、 あ と 数 部 "P' リ ル と は 無関係 や だ し は 何 も し で な 
| 屋 だ け だ 。 だ が 、 そ いか が から ラ ら タ タ ミ の 事 も 知ら な い 会 うだ の 
t の 時 、 全 く 違 っ た 情 ぱー 度 だ け エレ ペー ター だ ま 誠 ま 乗 
中 を 得る 事 に な る 。 DOCTOR., ECSC. M. m 
I SEJ. っ た … そ れ し か 言え な い 」」 


それ じゃ 、 リ ル の 
部 屋 っ て いう の は 


ーー 「 な ん か 夜景 が 一 番 き れい に 見 える と か な 
w ん と か 角 部 屋 だ か ら 、 窓 が 多く て 視界 が 


o SE CORC | 止 | いい っ て … そ れ し か 知り ませ ん よ 。 いい 
は 思い 当たら な か っ | T CID? 夕飯 の 支度 し て る ん で 」 
と 部 屋 へ 向かう ミ s, = š Š, 

カ 。 そこ に 、 リ ル は WI 衣 庄 議 | リル は な か な か 姿 を 見 せま せん 。 奥 に 引 


いる の か が ? っ 込ん で いる ん で す 。 団 地 の 一 番 奥 …」 


` 
いつ 


の ひき は 


リル が いる と 思わ れる 部 屋 の 前 に や っ て 
来 た ミ カ 。 意 を 決し て 、 ベ ル を 押す 。 少し 
間 が あっ た 後 、 静 か に ドア が 開い た 。 だ が 、 
中 は 暗闇 で 、 人 の 気配 が 無い 。 

ト … リ ル ち ゃ ん ?」 TESZ, 入っ で て 人 9 
BLIK. RELIST, ESE] 

BRA oh, ATADI, 少し づ 

つ 、 リ ル の 顔 が 見 えて くる 。 


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一 方 、 卫 U れ も 一 人 で は な く 、 何 人 も が 飛び 降り て 
サ は この 団地 いる 。 そ れ ら は 確実 に ひと つの 答え に 結 
に 何 か を 感じ び つ く 。 ア リサ に 予感 が 走っ つた 。「… ナ ナ 
で いり 言い + ph E 
よう の 無い 不 力 が 危な い ] 


Pr ` m 
し み 、 絶 望 …。「-… 動 いて る 」 多く の 少年 そし て いな 

や 少女 の 悲鳴 か 聞こ えて くる 。 そ し て 、 く な っ た ナ 
屋上 か ら ダ イブ を し て いる ビジ ョ ン 。 そ ナ は …。 


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rR IAT, UJuOEUNB D ICtF25 £ LUCUYG+ あえ て 自分 の 死に よっ て 一 - 人 柱 に な る 道 を 選 
は そ 上 ナ 。 ユカ リ は 叱責 し 、 一 時 は ナナ も 留まる が …。 ん だ ナナ 。 ユカ リ に 礼 を 言う と 、 ナ ナ は 飛ん だ 。 


わた し は た だ の シン ボル に 過ぎ な い 
そう 、 シ ン ボ ル … 

ここ の 了 団地 は ほとん ど が 共稼ぎ の 家 … 
小 き い コ は 家 で テレ ビ を 見 て いる か 
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小学 生 は どこ か に 固まっ て 
ゲー ム を し て いる 
高校 生 は 遅く 

まで 帰ら な い 

この 時 間 、 

生活 が 奄 断 

され た 時 間 に 
ここ に いる の は 
わた し た ちの 
世代 だ け 考 えて み G で se。, ご 
あな た た ちの í s 
ここ に 住ん で いる わ x 

C$. 今 の 上 時 間 は 誰 一 人 いな い 

深 訟 の 団地 は あな た た ちの モノ な の … 


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Rn。 


朝 は それ ぞ れ の 時 間 … 

昼間 は 主 刀 と 子供 た ちの 財 間 … 
_ 人権 は あな た ちの 時 間 … 

わた し た ち に 与え られ た 時 間 は 
月 が 見 え ぇ 始め る 隙間 の 時 間 

mm わた し た ちの 世代 は 政 草 する の 
| 。 あな た た ちの 様 な 

| 世代 を 踏襲 し な い 

よう に 新しい 

時 間 と 空間 を 

_ 取り 戻す の 

~ みん な 、 あ な た た ちの 

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だ か ら わ た し は 何 も し て な い … 
信じ て も ら え る ? 


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O RAR それ も また 「 死 」 に 対す 
ç 和 


タケ ル に よっ て 助け られ た ナナ 。 ミ カ の 成 
長 ぶ ぷり に 驚く ユカ リ は 、 タ ケル と 共に ナナ 
を C 棟 まで 運ん で いく 。 sss 
「 ど うし て よ … ど うし て そん な に 簡単 に 死ね る の 」 
ナナ を 救う 事 が で き な か っ た 悲し み に く れ る ユ K 
カリ 。 そ の まま 階下 に 降り て 行く と 、 一 人 の 少年 R 
が 立っ て いた 。 そ の 腕 の 中 に は 、 ナ ナ が いる 。 
「… あ な た が 助け て くれ た の ?」「 俺 も 自分 で な に 
か し よう っ て … さ っ き ミ カカ っ て 人 に 教え られ て 」 


ル の 部 屋 


向かい 合っ て いる リル 
と ミカ 。 だ が 、 リ ル の す 
r=. すめ た お 茶 を 飲ん だ ミカ 
ml は 、 テ ー ブ ル に 突っ 伏し 

て 眠っ て いる 。 

i シン ボル か ら サ ブス タ 
NEESER ンス に な る 決意 を し た リ 
眠っ て し まっ た ミカ 。 ル は 、 ミ カ に 一 言 礼 を 言 o E. 
リル は ジッ と ミカ を 見 い \、 部 屋 を 出 た 。「… あ り 「 こ うい うき っ か け を つく っ て くれ な いと 、 わ た し た ち は 
と Mi@? el 何 も で き な い …] リル は ある 決意 を し 、 ミカ と 決別 する 。 


ji $ £ . 9 : 
23 
包月 | 由 交大 类 
リル を 部 屋 に 連れ て い 
っ た ユカ リ が C 棟 か ら 出 
て くる と 、 そ ご に は ほ 凄 ま 
じい 殺気 が ます ます 膨れ E 
上 っ て いた 。 渦 巻く 少年 
少女 の 悲 LZOR. t 
W の 予 先 が ユカ リ に 向け ら 
、 れ た 時 、 ア リサ が 現われ Wa 2 i 
イタリ ー た アリ サ の 体 か ら 、 + 情念 に 向かっ て オー ラ を 立ち 上 ら せ 、 対抗 する アリ サ 。 


』 に 向け られ る: s ss 友達 で ちる ユカ リ の ピン チ を 救う 為 に 「 力 」 を 使う 。 情 
の RY 念 は 、 た ち ま ち の 内 に か き 消 えた 。 — 


棟 屋 上 


屋上 に 立つ リル と チ サ 


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ト 。 リ ル は 、 自 ら が ダイ 
ブ す る 事 で 全て を 終わ ら 
そう と し て いる 。 だ が 、 


認識 不足 か らく る 、 間 
z: っ た 解決 方 法 に 過ぎ な 


。 説得 する チサト が 死 B === e Teer akoy 
z 死 の 本 質 と 事実 を 語る チサト の 顔 に 、 何 か が 重なる 。 そ 
を 語り 始め た 時 別 の 何れ は 人 間 で は な い 、 何 か 別 の も の …。 


リル は 自ら の 死に よっ 
て 終結 させ よう と する 。 か が 顔 に 浮か ん だ …。 


RUJ, LDL, 

すぐ に 安 載 の 表情 と な 

る 。「… 天 使 な ん だ ね 

さま きっ と … わ た し の 事 、 

迎え に きた ん だ … あ り 

が と う 」「 違 う よ … リ ル 

o . 隊 a | ちゃ ん 、 し っ か り 現 実 
[あな た 何者 な の ? あの 子 を 見 て ! 」 チサト の 言 
チサト の 詳 が 一層 深まる 、 .—. — aE 
あの 子供 、 と は … | á 回 か な か っ た 。 そ し て 笑 


年 きま て いて よかっ た 


あま り に 悲し い 
最期 。 チ サト は 、 
その 怒り を も う 止 
め ら れ な か っ た 。 

冷静 な 口調 か ら 序 々 に 怒 
わり の 口調 に 。 そ し て また 、 
ヤヨイ は それ を 煽っ て い 
る か の よう だ っ た 。 


[覚悟 し な さい …」 — e 
チサト の 影 が 光 と 共に ヤヨイ と チサト 。 この は 同じ [ 力 を 
ü 物質 化し た 。 ヤ ヨイ の 影 2 それ ぞ れ 違う 方 向 、 
まる で 楽し ん で いる か の よう な ヤヨイ 


の 行動 。 チ サト の 感情 が 爆発 する 。 や また 、 MERG 


の た し を 消し て る _ 


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62 


今日 も 行き 場 の 無い 少年 た ち は 、 団 地 の 一 室 に 集まり 、 無 表情 の まま ゲ 
ー ム に 興じ て いる 。 自分 た ちの 居場所 を 確保 する より も 、 導 那 的 な 逃避 
を する 弱き 存在 で あり 続け る 限り 、 第 二 、 第 三 の リ ル は 作ら れる 。 そ し 
て 、 同 じ 事 が 繰り 返 ぐ れる …。 


ゲー ム を する 少年 た ち 。 照明 果たし て モニ ター を 見 て いる の だ ろう か 。 そん な 冷め た 子供 た ちの 中 、 薄 い 笑 み を 見 
は モニ ター の 明り の み 。 プレ イヤ ー で さえ 、 焦 点 が あっ て いな い 。 せ て いる 少年 が 一 人 、 背 後 か ら 忍 び 寄る 。 


た だ 一 人 " 完 の ゲー スム” ERLO 


リル が 言っ て いた 。「 わ た し た ち に 与え られ た 時 間 は 、 月 が 見 え 始 め る 隙間 の 時 間 …」 
小学 生 は 、「 着 魔 が 時 ] 以外 に は 時 間 を 与え られ ず 、 団 地 の 空 間 を 使う 事 を 認め られ て い 
な い 。 唯一 彼 等 が で きる の は 、 ど こ か の 部 屋 に 集まり 、 ゲ ー ム と いう 接点 に よっ て コミ ュ 
ー ン を 作る 事 だ け 。 た だ 毎日 、 そ れ を 繰り 返す し か で きず 、 ゲ ー ム ・ コ ミュ ー ン が な けれ 
ば 存在 理由 すら 無く な っ て し まう …。 

そこ に つけ 込 お の は た や すい 事 で あろ う 。 ナ ナ は 自分 の 意思 で 、 リ ル へ の 反抗 と し て ダ 
イブ し 、 リ ル は 自殺 を 終わ ら せ る た め に ダイ ブ し た 。 こ れ で 全て が 終わ る は ず だ っ た 。 

導い 部 屋 で ゲー ム を する 小学 生 た ち 。 その 背後 か ら 忍 び 寄 る の は 「 死 」 で ある 。 そし て 、 
数 々 の 情念 は 消え る 事 が で き な い 。 そ れ を 楽し ん で いる の は …。 


その 痛 後 か ら 確 実に 「 彼 」 は や っ て 来る 。「 死 」 と いう 虚無 の 代理 人 と し て …。 ほ くそ 笑 む 少年 。 そ の 存在 は いつ で も 隣り 
合せ の も の か も し れ な い 。 果たし て 白髪 の 少年 の 正体 は … そ し て 、 そ の 目的 は 何 な の だ ろう か 。 ミカ た ち に 及ぼ す 影 響 は …。 


SCR RRA. An PFET 
その 顔 は 変わ る 。 外 見 は お と な し そう だ 
が 姉 の チサト と は 似 て も 似つか な い 和 存在 。 


姉 で ある チサト は 、 ヤ ヨイ の 全て を 拒ん で いる 。 ヤ ヨイ は 、 そ れ ぞ 
れ の 個 に 対し て 、 全 く 違 っ た アプ ロー チ を し て くる 。 リ ョ ウ に と っ 
て は あたかも 恋人 ・ 母 親 の よう に 、 ミ カ に と っ て は 、 そ の 状況 を か 
| き 回 す 存在 で あり 、 チ サト に いた っ て は 敵 と いう 感覚 で し か な い の 
だ ろう 。 ス ミオ と 関係 の あっ た 女性 の 中 の 一 人 で ある 事 に は 間違い 
無い が 、 そ の 中 で も スミ オ に 対す る 愛情 は 異常 な まで に 深い 。 ス ズミ 
オ の 死に よっ て 、 以 降 は 白髪 の 少年 ・ ミ トラ の 使い 魔 の よう に 動く 。 
チサト が そう で ある よう に 、 ヤ ヨイ も また 特殊 な 霊力 を 持っ て いる 。 
そし て 手 暴 に な る と あら ゆる 手段 を 使っ て 相手 の 精神 を 破壊 する ほ 
どの 残忍 さ を 持 つ 。 お そら く 、 人 間 で は な い 存 在 な の か も し れ な い 。 


~Yayoi s Words 一 
@⑯ ス ミオ と 共に 、 リ ョ ウ に 残酷 な 試練 を 与え る 。「 リ ョ ウ 、 
すべ て を 許せ る ? わた し の 醒 い 塊 を 見 て も … そ れ で も 、 あ 


な た は わた し を 許せ る ? … あ な た の 試練 よ … 試 る き な く て は い 
け な い … ス ミオ と あな た の 摩 拉 … を それ が わた し その も の な の 
よ … 今 の わた し は スミ オ の 所 有 物 … ね ぇ 、 リ ョ ウ … ス ミオ よ 
り も 、 あ な た を 選択 する … ス ミオ の 為 に 、 あ な た を 選択 する 
PO] 介 ス ミオ の 死体 に 向かっ て 。「 妥 心して 、 わ た し が 最 
Ne Ss ne 


度 重 な る 現 祭 に よる スト レス 解消 に 、 ユ カリ を 
クラ ブ に 読 う ミカ 。 仕方 な く 付 を 合う ユカ リ だ 
が 、 思っ た より も 楽し む 事 が で きた 。 だ が 、 ク 
ラブ を 出 た 時 か ら ミ カ は 耳鳴 り に 悩ま され 続け 
る 。 プイ ズ の よう な 音 に 加え 、 DOERNER 
声 に 聞こ える 。 まる で チュ ー ニ ング を し て いる 
ラジ オ の よう に 、 時折 飛び 込ん で くる 声 、 の よ 
うな も の 。 そ し て 、 授 業 中 の 居眠り か ら 覚 め る 
どぶ そこ は クラ イプ だ ココ た 。 も か も カリ と で は 
な く 、 ミホ と 来 て いる よう だ 。 再び 自宅 へ 戻る 
ミカ 。 耳鳴 り は や まな い 、。 目 を 閉じ る … 目 が 覚 
め る と 、 そこ は 学校 だ っ た 。 

夢 、 現 実 、 夢 。 どれ が 本 当 だ か わか ら な しい 状 
態 の 中 、 ミ トラ が 現われ る 。 ミカ の チュ ー ニ ン 
グ は 、 少 し つつ 議 輸 され て いる 。 


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Jeha = ユカリ に か か っ て きた ミカ か ら の 電 
17305 話 。 そ れ は 、 最 近 続い て いる ディ ー プ な 
だ だ い 保 出来 事 で 溜まっ た スト レス を 発散 させ る 
Tan 為 、 ク ラブ に 行こ うと いう 誘い だ っ た 。 
初 行 る 「 ま た 、 あ ん た は すぐ そう や っ て 流行 り 
気 モ い モン に 飛び つい て …」 と 呆れ る ユカ リ だ 
PER が 、 ミ カ な り に 気 を 使っ て くれ て いる の 
D53 が わか る 。 だ が 、 普 段 は 立ち 寄ら な い 場 
な ミイ 所 だ け に 、「 つ まん な か っ た ら 途 中 で 帰 
うら ン D] と いう 条件 付き で 約束 を 交 す 。 


クラ ブ ILOST HIGHWA 


賑わう クラ ブ の 中 に 、 ミ カ と ユカ リ の 姿 が あ 
Di. [AD] と いう 事 に 対し て 抵抗 が ある と 
いう ユカ リ に 、 ク ラブ で の 楽し み 方 を 講釈 する 
ZJ. も ちろ ん ファ ッ シ ョ ン 先 行 の ミカ の こと 
な の で 、 本 質 を 語っ て いる と は と て も 思え な い 
の だ が 。 ド リン ク を 飲み 、 ト イレ に 行く ユカ リ 
を 見 て ミカ は 心配 する 。「 ど う も ここ は 先輩 に 
は 苦手 な 場所 な の で は …」 戻っ て きた ユカ リ と 
共に 、 ダ ンス フロ ア に 移動 、「 そ ろ そ ろ 踊 り ま 
せん ?」 と 誘う 。 最初 こそ 遠慮 し て いた ユカ リ 
だ が 、 い つ し か ミカ と ビー ト に 合わ せ て 踊り 出 
し た 。 し ば らく 踊る と 、 ユ カリ は ドリ ンク を 買 
い に 行 く 。 フロ ア に 残っ た ミカ は 、 疲れ か ら か 、 
座っ た まま 眠り 出し て し まう 。 

ハッ と 気がつい た ミカ は 、 慌 て て ユカ リ の 元 


NAINI fr 


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Lrt C cT |H rt rC sal ət S eN SH S 


x 0) KS 2226 A. 思っ た だ ま ら 65 楽 
カリ に 満足 する ミカ だ が …。 


し ん で いた ユ 


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i U Saa g| 8 まま) F 
JU I31 噂 り の 事 を 相談 し きい 奏 と 、 返 事 に 重なっ て 選 声 が 

聞こ える 》 ユカ リ ほ 何 の こ と や ら ね お から な い 様 子 だ 。 


月 曜 に な が っ て も ミカ の 耳 喝 り は や まな か 
っ た 。 廊下 で その 事 を ユカ リ に 話す が 、 ユ 
カリ は 何と も 無い よう な の だ が …。「 治 る ま 
で 気長 に 待つ 事 だ ね 」 と 気づか う ユ カリ 。 
だ が 、 同 時 に 「 あ ん な 音楽 聞い て る か ら だ 
よ 、 バ パー カ 」 と いう 声 が 。 不 思 議 に 思い な 
が ら 教 室 に 戻る と 、 ミ ホ が 話し か け て きた 。 


し ば らく クラ ブ の 話題 で 盛り 上 が る 二 人 。 
再び ミカ は 耳鳴 り の 事 を 話す が 、 返 事 を す 
る ミホ の 声 に 重なっ て 、 ま た も 上 昧 置 雑言 が 
聞こ える 。 「 ミ ホ 、 お め 一 今 な ん つっ た ?」 
と 凄 お ミカ だ が 、 ミ ホ は 取り 合わ な い 。 さ 
ら に 文句 を 言う ミカ だ が 、 そ の 時 チャ イム 
が 鳴り 、 授 業 が 始ま る 。 


び 込 ん で くる …。 
再び 授業 。 耳 鳴り は まだ や まな い 。 


ミホ が チサト の 噂 を する 。 な ん で も チサト が 、 
病 北 の 路上 で 詩集 を 売っ て いた と いう の だ 。 ミ カ 
は チサト の 元 へ 事実 を 聞き に 行く 。 が 、 チ サト は 
普通 の 状態 で は な か っ た 。 わ けが わか ら な いま ま 
教室 に 戻り 、 次 の 授業 。 目 を 閉じ 、 眠り に 落ち る 。 


有 に 落ち な いま ま 、 一 時 限 目 の 授業 が 


始ま る 。 先 生 の 声 よ り も 、 耳 鳴り が 響い 


て いる 。 ま っ た く 授 業 に 集中 で き な い ミ 
力 。 突 然 、 聞 き 取 る 事 の で き な い ほど 小 
さ な 声 が 聞こ えて くる 。 ミ ホ ?… の は ず 
も な い 。 ミ カ は た だ ひたすら 授業 が 終わ 
る の を 待つ 。 

休み 時 間 、 ミ ホ に 体育 教師 と 保健 婦 の 
密会 の ウワサ を 聞き 、 そ の 現場 を 押さ え 


よう と 教室 を 出る 。 5 分間 の 休み 時 間 で 
校舎 内 を あちこち と 歩き ぎ 回 る 。 だ が 、 そ 
の 間 に も ミカ 


の を sh 


ce TBO ep EK 


の 頭 の 中 に は 様々 な 声 が 飛 


眠っ て いた ミカ が 目 を 覚ます と ーー そこ は 
クラ ブ の 中 だ っ た 。「 あ れ っ !? 今 、 授 業 中 じ 
ゃ な か っ た っ け …」 混 乱す る ミカ 。 だ が 、 
ユカ リ と クラ ブ に 来 て いた 事 を 思い 出し 、 
切 いで ユカ リ が 待っ て いる だ ろう パー フロ 
ア に 向かう 。 し か し 、 そ こ で ミカ を 待っ て 
いた の は ミホ だ っ た 。 

「 長 谷川 先輩 は こう いう と こ が 苦 手 だ か ら 、 
結局 いつ も の よう に あたし が 来る こと に な 
っ た ん じゃ ん J」 

そう だ つけ …? 先 琶 と ど 玉 くい だ は ほ は ず な 
の に … 授 業 中 じゃ な か っ た っ つけ … ま あい い 
や 。 曖昧 な 納得 を し た ミカ は ミホ と 二 人 で 
外 に 出る 。 そ し て 路上 で 別れ た の だ が 、 そ 


こ で 始め て ミホ が 制服 だ っ た 事 に 気がつく 。 

帰宅 途中 。 耳 鳴り が や まな い 。「 こ れ 、 前 
に も な か っ た っ け … ? ] 部 屋 に 戻り 、 ベ ッ 
ド に 模 に な っ て も 寝 つ け な い ミ カ 。 目 を 閉 
じ る 。 耳鳴 り は 続い て いる 。 


気がつく と 、 授 業 中 だ っ た 。… 夢 … リ ア Bussa 
ル な 夢 ? 耳鳴 り は や まず 、 頭 痛 が し て き 
た ミカ は 、 授 業 が 終わ る の を 待っ て 保健 室 
へ 向かう 。 が 、 歩 く た び に 耳鳴 り は 酷く な 
っ て くる 。 よ ろ め き な が ら も 保健 室 へ 向 か ` 
う が 、 再 び ど こ か ら か 声 が 聞こ えて きた 。 
[殺す ぞ …」 

も ちろ ん 、 周 り に は 誰 も いな い 。 や っ と 
の 思い で 保健 室 へ 辿り つく 。 気づか う 保 健 
婦 。 し か し 、 ミ カ の 口 か ら は わけ の わか ら 
な い 言 葉 し か 出 て こない 、。 

[どう し た の ? 岸井 さん 、 沙 ち 着い て ! 」 
耳鳴 り が 高まり 、 限 界 に 達し た 。 ミ カ の 
意識 は そこ で 途切れ 、 闇 の 中 に 保健 婦 の 呼 
び か け す ら 消 えて いっ た 。 


jl 目 が 覚め る と 、 ミ カ 
P は クラ ブ の 中 で し ゃ が 
み 込 ん で いた 。 ま た 夢 WE 
だ っ た の …? 周り に 

は 誰 も いな いし 、 曲 も E 
か か っ て いな い 。 そ し 凍 


NN q EE て 、 誰 と ここ に 来 た の 
aanpas marar. s s ss と S o 

6 < 行 RE D 
く が 、 ミ カカ の 口 か ら は 意味 不明 の 言 RLDHTE Z 立ち 上 が り 、 フロ ア を 
な い 。 そ う 、 チ サト が そう だ っ た よう に … n 


る 
EREDAR Ë 
T 


バー フス ロア に 行く と < ミ 
トラ が 待っ て いた 。 だ が 、 
ミカ の 記憶 は は っ きり せ 
| ず 、 お ぼろ げに し か ミト ラ 
を 覚え て いな い 様 子 だ 。 
A7 ちよ っ と イタ ズラ 
が 過ぎ た か な ぁ ?」 

I や どう や ら 受 まで の こと は 

ミト ラ の 仕業 らし い 。 そ の 
事 が 理解 で き な い ミカ は 、 
大 人 を か ら か っ た 罰 だ 、 と 
手 を 上 げ る 。 有 瞬間 、 ミ トラ 
の 表情 が 変わ っ た 。 


az > PAn わか っ て な ( 1⁄2 「 わ か っ て な いね 」 


schare 


目 が 覚め る 。 自宅 の ベッ BB 
ド の 上 。 ミ カ は 今 まで 見 て g 
| いた 悪夢 を 思い 出せ な い 。 
学校 に 行く と 、 ミ ホ が 話 W 

し か け て きた 。 手 に は 「L a 
my OST HIGHWAY] À 
| | の チラ シ を 持っ て いる 。 J 
| Ei, EAD. 


sli —+ — tm 
llt r+ r dl 


imim'imiumiuimimimimimimimimWi 


利 那 ・ 退 廃 ・ 虚 無 … 多 く の 若 い ア ウト サ 
イダ ー の 軍 徴 。 和 孤高 を 調 う も 、 枯 れ た 心 
を 満た す 存 在 に 角 え て いる 。 

高校 一 年 生 の 時 か ら リ ョ ウ の アウ ト サ イ ダー 人 生 は 始ま っ た 。 学校 
を や め 、 バ イク の 修理 工場 で 働く 。 友人 も お ら ず 、 唯 一 心 を 許せ る 
存在 が 姉 の キョ ウ コ だ っ た 。 そ の 姉 に 対す る 想い は 、 母 性 で あり 、 
異性 で も あり 、 い や それ 以上 だ っ た 。 禁じ られ た 想い に 悩み 、 一 時 
は ルミ に 逃避 も する が 、 姉 を 忘れ る こと は 出来 な い 。 世 の 中 の 全て 
を 理解 し た うえ で 、 自 ら の 意思 で 外界 と の 疎通 を 遼 断 し て いる 一 一 誰 
で も 思春 期 に な る と 多かれ 少な か れ そ の 傾向 が ある が 、 リ ョ ウ は そ 
の まま 大 人 に な ろう と し て いる 。 そ れ が 弦 者 の 証拠 だ と いう 事実 に 
序々 に 気がつき 、 覚 醒 し て いく 。 そ れ は ミカ を 守る 立場 に な る 事 で 
証明 され る が 、 二 人 は 現実 の 世界 で は 一 度 も 言葉 を 交 し て いな い 。 


—Ryos Words 一 

@m8 (Cb Oz EZ S PT ih U. [ptc K 29 UL 
<, ZDÆRCATMÐDA Rk., MIT, T YZ 
俺 じゃ な い 。 人 を 上 か ら 見 下 し て 、 ど こ か ら そ ん な 日 が 出 て 
くる ? EPEA? コ 難 し く 言 えば いい っ て も ん じゃ な 
い だ ろ ? 人 の 言葉 に 惑わ さき れる ほど 條 は 角 く な い … 押 し つ 
け は や め て くれ 。 自分 の 事 な ん て 、 自 分 で も よく 解ら な い 、 
な の に 、 な ん で アン タ に 解る ? ーー… 早 く 消 えて くれ 」 图 混乱 
する ミカ の イメ ー ジ の 中 に 現われ て 。「 斉 っ た ろ 、 條 は すべ 
て を 許せ る っ て 。 記 憎 に な い 思 らい 出 が そう させ て いる … だ か 
D- B2S2- šSIW2SÉ7z Sp: 34 826222 Piku, 
その まま で いい … も うじ き 袋 える 、 必 ず …」| る @ ミ トラ に 連れ 
て いか れ そ うに な る ミカ を 前 に 決意 する 。「… キ ョ ウ コ 、 教 
えて くれ … 許 すこ と が で きる の か ? キョ ウ コ は 許せ た の 
か ? お れ に で きる こと っ て … な ん だ 。 こ の 女 を 等 る こと … 
わか っ た よ 、 や っ て みる よ 。 こ の 供 に で きる こと が ある か も 
し れ な い 」 @ ミ カ を 救出 に 向かう リョ ウ を ひき と め る ヤヨイ 
に 賠 か っ で Fw おら だ 、 あ いつ は 。 教え を な いん な ら 、 そ こ 
を どい て くれ 財 間 が な い … キ ミ き と は 、 普通 に 会 いた か っ た 。 
そう すれ ば 。 護る も 苦しむ 必要 ほな か っ た の か も 」] DEON 
A PARAK. 全部 、 俺 自身 の 事 だ っ た の か 。 詳 れ る 
こと も な い の か 。 弱く や っ て りゃ 、 ど こ か に 楽園 が ある な ん 
て 、 無 意識 に は まっ で た の か ご 。 で きる の か 、 俺 に ? いや … 
俺 だ か ら で き る … ? 。 だ か ら 俺 の 開 題 で っ こと か … ま っ 、 な 
ん と か な る だ ろ 』 


BH AEA C. JUD Cfiy5GotiI-= J. £ 
ころ が アリ サ は 来 て お ら ず 、 電 車 も 事故 の た め 
発車 が 遅れ る と いう 。 遅れ て きた だ アリサ は 、 そ 
の まま 電車 に 乗り 込む 。 何故 か 停 ま っ て いる は 
ず の 電車 は 、 発 車 し た 。 

車内 で 、 押 理 に 話題 を つく り 、 会 話す る ミカ 。 
それ は 結果 的 に 収穫 が あっ た か も し れ な い 。 + 
供 だ と 思っ て いた アリ サ は 、 意外 に し っ か り と 
し た 考え を 持っ て いた 。 ジェ ネ レ ーション ・ ギ 
ャ ッ プ は 、 今 や 一 歳 違 うだ け で 存在 する 。 

話 の 遠 中 で 、 妙 な 事 に 気がつい た 。 アリ サ と 
ミカ 、 どちら が 読 つ た の か 、 電話 を し だ の か が 
思い 出せ な い 一 - わ か ら な い 、 突然 星 魔 に 襲わ れ 、 
眠る アリ サザ サ 。 ミミ 力も また 眠っ て し まう 。 

ぎ 力 が か が 目 を 覚ます と 、 自 の 前 に は ミト ラ か し い ! 
だ 。 ミニ ドラ を 思い 出せ な い ミ カ 。 ミト ラ は ミカ 
に ある 体験 を させ る 。 車内 に いる 人 間 の 、 心 の 
内 側 の 声 を 聞け る よう に し た の だ 。 最初 は 面白 
が っ つて いた ミカ だ が 、 段々 と 人 間 の 浅い) 内面 を 
知り 、 沙 胆 す る 。 

そし て 、 リ ョ ウ モ も 車内 に いた 。 ミカ を 連れ て 
い ご うと する ミト ラ の 前 で 、 リ ョ ウ は 決断 する 。 


69 


ALIR CHAD RELIES 
> し く 、 し ば らく 停車 する と 
n P の 事 だ 。 ひ よっ つと し て 、 ま 
た … 自 殺 ? 嫌 な 感じ だ 。 
E そこ に や っ て 来 た ア リサ は 、 
何 も 知 ら ず に 電車 に 乗 ろ う 
と する 。 ミ カ が 事故 が あっ 
た 事 を 伝え よう と し た 途 端 、 
発車 の アナ ウン ス が 流れ た 。 
[事故 だ っ て 言っ て た の に 」 
その まま アリ サ に せ か が かさ 
_ の 人 ドル が 
n ARo. 発車 する 電車 。 ホ 
ー ム の 電光 表示 盤 の 文字 が 、 
妖 じ く バ パグ っ た 。 


~- 車内 は 空い て いた 。 並ん で 座る 二 人 。 2$ 
が 無い の を 気 に す る ミカ は 、 ア リサ に 話題 を 
振る 。 子供 だ と 思っ て いた アリ サ は 意外 と し 
っ か り し た 考え 方 を 持っ て いた 。 ア リサ を 少 
し 見 直し 、 自 ら を 見 つめ 直 そ うと する ミカ 。 
や は り ユ カリ や チサト の よう に 、 ア リサ も ミ 
as 力 に 何ら か の 影響 を 与え る 存在 な の だ ろう 。 
する と 、 ア リサ は 今日 見 た と いう 夢 を 話し 
だ す 。 荒唐無稽 だ が 、 妙 に 哲学 的 ( ? ) な アリ 
HOF, 延々 と 喋り 続け る アリ サ だ が 、 ミ カ 
_「 。 に は 理解 出来 な い 。 最 後に は 、 ア リサ が 頭 が 
an いい の か 悪い の か 、 分 か ら な く な っ て し まう 。 
「… 面 白く な い 。 殺さ な きゃ 」「 い っ ぱい 喋っ 
た か ら 疲 れ ち ゃ っ た … ご 脆 傷 様 で し た ~-」 


な た ` アリ サ と 雛 代 台 駅 で 待ち 

クン 生 — 合わ せ て いる ミカ 。 す る と 、 

le L lm 突然 ホー ム に アナ ウン ス が 。 
w Tak 


Sse 


て 
来 て いな い 。 そこ に 突然 の 
拉 明 梓 し ば は らく 停車 する らし い 。 


F EIE -j 4 fe ar 
> y: as E es で 
実る = pin 


言う アリ サ に 、 ミ カ は これ か ら 
の 予定 を 聞く 。 こ こ で 、 始 め て 気がつく の だ が 、 
お 互い 、 ど ちら が 誘っ た の か 、 覚 えて いな い の 
だ 。 ミ カ と 約束 が ある か ら 、 ア リサ と 約束 が あ 
る か ら 、 そ れ ぞ れこ う や っ て 電車 に 乗っ て いる 。 
原因 を 究明 し な いま ま 、 寝 入っ て し まう アリ サ 。 
や が て ミカ も 眠っ て し まう 。 

し か し その 時 、 向 こう の 車両 か ら 、 何 か が 高 
速 で 接近 し つつ あっ た 。 ミ カ た ち に 、 確 実に 迫 
っ て くる …。 


ミト ラ が 出現 し た 。 だ が 、 ミ カカ は その 存在 を 覚 
アリ サ は 眠っ た まま だ 。 


えて し 


ゆっ くり と 目 を 覚ます ミカ の 前 に 
は 、 ミド トラ が 座っ うそ い ただ た 。 ミカ は ば 
ミト ラ を 覚え て いな い 。 不審 に 思い 、 
居 え る ミカ に 対し て 、 ミ トラ は 不 思 
議 な 体験 を させ て あげ る 、 と 言う 。 
その 体験 と は 、 人 間 の 心 の 中 の 本 当 
の 声 を 聞く 事 が 出来 る 、 と いう も の 
だ っ た 。 こ の 遊び を 、 ミ カ は すっ か 
り 押 に 入っ で て し まう 。 


ISIS ETET 
FOAI] リョ ウ の 叫び も 、 
EANG. 


SAMENS KDE, 2303 
HARE A X—, や は りこ の 年 頃 
C L S X > 不 名 人 办。 


リョ ウ が 目 を 覚ます と 、 ミ ト 


=Z 


と ミカ が 正面 に 座っ て いた 。 ミ カ 


は 眠っ て いる 。 


「… 俺 に か まう な … そ の 女 に も だ 」 


[惹か れ て いる ん だ ろ 、 ミ カ に ? 


キョ ウ コ の 影 を 追っ て いる ん だ ろ 


… リ ョ ウ の 心 は すべ て 見 える よ 」 


ゲー ム の よう に 楽し ん で いる ミ 
トラ 。 力 の 無 さ を 痛感 する リョ ウ 。 
「… 在 約 だ よ 。 ミ カ の 魂 に 関し て リ 


ョ ウ は 責任 を 負っ て いる ん だ よ 」 
そし て 、 ミ カ の 内 面 を 
見 せら れる 。 知り た く な 
か っ た 事実 を 前 に し て リ り 
ョ ウ は 絶叫 し 、 ミ トラ は 
冷笑 する …。 


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ミ し ミ は 光 こ す 1| カイ で 覚 < 
カカ — = paN £ 2 |= BE 
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こす - す 出 ツ オ が と 叫 そ 
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n ん で な ヨ ョ そ だ の 一 
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快楽 に 揺れ る ミカ 。 そ の 相手 は … - ス ミオ だ 。 ミ カ に キョ ウ コ が 重なる 。 だ が それ は 、 ScO205 の Miho テ ャ ンス て sy 


車内 。 ま だ 眠っ て いる ア 
リサ の 横 で 、 ミ トラ が 語り 
か け て いる 。 

「 リ ョ ウ は 奥手 だ か ら 素 直 に 
ミカ を 助け られ な い … ど う 
BP] 

そこ に は 、 邪 悪さ を 感じ 
させ な い ミ トラ が いた 。 ま 
る で 、 二 人 の 仲 を 取り も つ 
か の よう な …。 

アリ サガ 目覚め た 時 、 周 
り に は 誰 も いな か っ た 。 ミ 
力 を 探し 、 車 外 に 出る 。 そ 
こ は 、 始 発 の 雛 代 台 駅 だ っ 
た 。 電車 は 、 動 いて いな か 
っ た …? 電車 内 に 戻る と 、 
何 か が 落ち て いる 。 それは 
ミカ の キー ホル ダー だ っ た 。 
「… そ ん な … じ ゃ あ 、 ど こ 走 
SCEO SH. ECUS 
た の …」 

発車 の アナ ウン ス が 流れ 、 
営ま す ア リサ 。 en. sace ドア が 閉まる 。 ミ カ と リョ 


e 


MEA A N 二 
NAAN s CINO h e * 


° 


弟 々 と し た 現代 の 大 学生 。 だ が 、 彼 の 議 
理 武装 と その 唐突 さ 、 衝 動 的 な 行動 は 一 
般 人 の 理解 を 超え る 。 そ の 存在 は 大 きい 。 


スミ オ は 、 キ ョ ウ コ の 恋人 で ある は ず だ っ た 。 し か し 、 キ ョ ウ コ の 
中 に は その 意識 は 少な か っ た らし い …。 そ れ に 気づい て いる スミ オ 
は 、 知 ら ず と も 女性 が 集まっ て くる 自分 の 特性 を 利用 し て 、 様 々 な 
シミ ュ レ ーション を 行う 。 そ の 結果 、 あ る 者 は スミ オ の 忠実 な 下僕 
と な り 、 あ る 者 は その 反動 で 恐ろし い 行 動 に 出 て し まう 。 リョウ に 
と っ て スミ オ は 大 き な 壁 で あり 、 そ れ は 重く の し か か る 。 だ が 、 見 
方 を 変え れ ば ある 種 の 試練 な の だ ろう 。 ま た 、 キ ョ ウ コ の 事故 現場 
で 、 一 瞬 で は ある が 、 ミ トラ と 話 を し て いる スミ オ が いる 。 彼 も ま 
た 、 単 に 使い 魔 の 一 人 だ っ た の だ ろう か …。 ル ミ に と っ て は 永遠 の 
憧れ で ある スミ オ だ が 、 そ の 魂 の 真実 の 行方 は どこ な の だ ろう か 。 


—Sumio s Words~ 

・ リ ョ ウ に 向かっ て 厳し い 意見 を 言う 。「 情 け な い ヤツ だ な 、 
キミ は 。 キョ ウ コ の 合 も 解っ て いな い 。 wë zB 02 ë LC. 
は 静 鶴 する だ け … す べ て の 負 提 は キョ ウ コ に か か る 。 ど ん 
な に スタ イル を 決め て も 、 今 の キミ は た だ の マネ キン だ よ 。 
設 い 事 を 言い 訳 に し て 、 そ れ で 満足 な の か ? WALLET 
し まう か だ ろう ? 員 者 は 弱者 で し か な い … そ こ に 装 し ざさ 
や 、 は か な さ な ん て な い 。 た だ 、 朽ち 果て で れ ば いい 。 リョウ 、 
キミ は も る っ と 自分 を 知る べき じゃ な い の か ? 許さ れ な い 事 
ZK. WS RAT J ヤヨイ と 共に 、 リ ョ ウ の 前 起 復 讐 を 
定 言 する 。「 上 自分 に 和 舎 か の 欠落 が ある の か と 悩ん だ よい し か 
し 、 サ ンプ ブル を 用 いで も 僕 に 欠落 ほな か っ た 。 サ ンプ ブル た ち 
は 僕 を 必死 に 艇 じ て ぐ ざれ た … ご の ヤヨイ も 含め て ね 。 見 で ご 
らん よ 、 ヤ ヨイ は こん な に 一 折 薄 人 部 に … 許 せな いん だ よ 、 だ 
か ら こ そ 。 kd, ICL oT- REFOR THR? それ 
を 考え た だ た ま … キ ョ ウゥ コ ぐ と 僕 を 療 し め て お らい で 、 キ ミ は あま り 
Cu 2722 43] ・ ク ラ デ で 声 を か け て きた 女性 か ら 、 
自分 の フ デ ンク ラブ の 存在 を 聞い で 。「… ぞ う 、 そ ん な の あ 
っ た ん だ 。 バ ー リ ・ ト ゥ ー ド な 下界 に な っ た よ … 全 くも っ て 、 
世紀 未だ リョ アプ の イス デジ の 店 美しい 草原 に て 。「… 
リョ ウッ ぐん 、 正直 に 御 き で ゆ ざ の は 確か ほ 壮 いこ と か る し れ 
な い 。 で も ね … キ ミ は この 自然 を 目のあたり に し で 、 そ ぞ れ で 
る まだ 、 協 る こと は で きる か ゆい ? AET hok AEA 
を られ た 気 が す る 。 変え で ゆき こと が 可能 に 感じ る 。 繊細 な 
パラ ンス さえ も 自 々 しく 、 眉 え の 形 で し か な い 。 強く ぐ な けれ 
ば ぱ ば ならない 。 リョウ くん 、 紫 さ に 臓 し で は いけ な いん だ ま よ 
… キ ミ に は 解る 向 だ 」 


電車 の 中 か ら 消 えた 三 カ は 、 学校 に も 来 な か っ た 。 
心配 する アリ サ は ユカ リ に 相談 し 、 行 方 不明 と な 
っ た ミカ の 情報 収集 を 始め る 。 だ が 、 何 も 有力 な 
。 手がかり は な い 。 

| と ころ か 先日 、 旧 体育 館 を 解体 し て いる 現場 で 、 
| 2 年 の 生徒 が 際 共 の 下敷 き と な り 、 死 ん だ と いう 。 
|※ まさ か 、 ミ カ が ? その 日 当直 だ っ た 広瀬 に 話 を 
| 聞く と 、 そ れ は ミカ で は な い が 、 ミ カ の 友人 の 香 
坂 ミ キ だ っ た 。 確実 に ミカ の 廻り に 漂っ て いる 死 
の 空気 。 そ れ は 、 ミ カ の 捜索 の 手助け を し て くれ 
た カツ キ 、 さ ら に 夜 の 学校 で ミカ を 見 た と いう ミ 
ユキ に まで 及ぶ 。 あ る 夜 、 フ ミコ が 帰宅 し て いな 
いか ら 学 校 を 捜索 し た い 、 と ミホ か ら 電 話 が か か 
り 、 ア リサ は ユカ リ と チサト を 誘っ て 深夜 の 学校 
へ 集まる 。 し か し そこ で は 、 誰 も 予測 し な か っ た 
惨劇 と 、 凶 行 が 待ち 受け て いた :…。 


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RSM LIEH, RaR E 
だ 古い 建造 物 が あっ た 。 古 い 物 は 壊し 、 新 
し い 物 へ と 造り 変え る ーー 最後 に 残っ た の 

は 体育 館 だ っ た 。 ク レー ン が 周り を 取り 囲 
み 、 鉄 球 が 二 度 三 度 と ぶつ けら れる 。 人 破壊 
の 歴史 と 共に 、 人 間 の 文化 は 発展 し て きた 。 
有明 れ 落 ちる 天井 。 し か し 、 そ の 中 に 人 影 
が あっ た 。 抗 え る 術 も な く 、 そ の 何者 か は 


特別 講習 の 2 に 学校 に 残っ て いる ユカ リ 
は 、 ア リサ に 呼び 出さ れる 。 こ こ 数 日 間 ミ 
力 が 行方 不明 だ と いう 。 そ う 、 ア リサ が 最 
後に ミカ と あっ た の は 、 雛 代 台 駅 で の 、 あ 
の 不思議 な 体験 を し た 時 だ っ た 。 さ ら に ラ 
クロ ス 部 の 合宿 も サポ っ た らし い 。 ユ カリ 
は ミカ に 連絡 を 取る が PHS は つなが ら 
ず 、 自 宅 も 両親 は 海外 旅行 中 で 留守 。 

「 あ いつ も 一 緒 に 行っ た ん じゃ な い ?」 

だ が アリ サ は 、 そん な 話 は 聞い て いな い 。 
[ そ 一 いえ ば そ 一 だ ね 。 あ の コ の 性 格 か ら 
いっ て 海外 行く と し た ら 、 出 か ける 前 に 必 
ず 自 慢 す る は ず だ し な ー」 

心配 を 通り 越し て 不安 に な る 二 人 。 早速 
心当たり に 聞い て 廻る 事 に する 。 

チサト も 最近 ミカ に は 会 っ て いな か っ 


朋 れ 沙 ち る 天井 。 そ の 中 に 、 
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か すか に 人 影 が 見 えた 。 が 、 次 の 


A 55 s な ぜ 休 日 の 学校 


、 工 事 現場 に 人 が … 


塵 堪 に 飲み 込ま れ 、 や が て 見 えな く な っ た 。 
[おーい ッ 、 作 業 を や め ろ 一 ! 誰か 下敷 き 
に な っ て いる ぞ ー」 

「… こ と の 生徒 が 、 解 体 作業 中 に 下敷 き に 
飛び 交 う 怒号 。 解 体現 場 は パニ ッ ク に な 
る 。 遠く が か ら 近 づい て くる 救急 車 の サイ レ 
の 


た 。 家出 と いう の も 考え られ る が 、 特 に 変 
わっ た 様子 も 見 られ な か っ た し …。 次 に 、 
ミカ と 一 番 仲 の 良かっ た クラ ス メ ー ト 、 カ 
ヅ キ に 話 を 聞き に 行く 。 カ ヅ キ も また 、 思 
い 当 た る 事 は 無い と 言う 。 誘 拐 、 事 故 、 自 
殺 … 不 吉 な 想像 ば か り し て し まう 。 と りあ 
え ず アリ サ は ミカ の 自宅 に 様子 を 見 に 、 ユ 
SE 
う 。 し か し 、 手がかり すら 掴め な い … 


ラク ロス 部 の 部 室 。 ミカ の ロッ カー を 調べ て いる と 、 マ 
、 ン ガ の 本 や 雑誌 、 お 菓子 や ゲー ム ソ フ ト に 混じっ て ナ -< 


が 見 つか っ た 。 結局 、 手 が か り は 得 られ な か っ が 


ミカ の 教室 。 何 人 か の クラ ス メ 

ー ト に 話 を 聞く が 、 そ れ ら は 全て 

ミカ の 日 常 の 生活 姿勢 を 浮き 彫り 

させ る だ け で 、 何 も 手がかり に な 

ら な い 。 ゲ ー ム に ハマ っ て る 、 グ ラビ アデ ビュ ー 

。 し た 時 の 為 の サイ ン の 練習 、 本 屋 で 少女 漫画 の 立 

Wa ち 読み …。 放課後 の 行動 と 言え ば 、 ゲ ー セ ン で 遊 

L ん だ り 、 カラ オケ で 歌っ た り 、 クラ ブ で 踊っ つた り 、 
_。 知り 合い の バイ ト 先 に 顔 を 出し た り 。 

w 三 力 の 机 を 調べ て みる と 、 置 き 忘 れ た 手帳 が あ 
っ た 。 開 いて みる 。 そ こ に 書か れ て いた の は … や 
は り 、 遊 上 ぶ ス ケ ジ ュ ー ル ば か り 。 だ が 、 少 な く と 
も 海外 に 行っ て いな い 事 が わか っ た 。 

SS 上 RNN と ころ が 、 気 に な る 情報 を 聞く 。 この 間 の 休日 、 
た の は さ カ が 革 諾 どれ だ け 作 ん で いる か と いう 事 た 旧 体 育 館 の 取り 壊し で 、 こ の 学校 の 生徒 が 下敷 き 
け 。 と ころ が 、 突 然 気 に な る 情報 が …。 に な っ て 死ん だ らし い …。 


事故 に あっ て 死ん だ の は 、 ひ ょ っ と し 
て ミカ !? ユカ リ と カ ヅ キ は その 日 宿直 
だ っ た と いう 化学 の 広瀬 に 聞き に 行く 。 

死ん だ の は ミカ で は な く 、 ミキ だ っ た 。 
ミカ の 友人 だ 。 な ん で も ミキ は 、 解 体 工 
事 で 立ち 入り 禁止 だ っ た に も か か わら 
ず 、 解体 中 の 旧 体 育 館 の 中 に いた と いう 。 
詳し い 事 は 、 現 在 警察 が 調べ て いる らし 
い 。 ショック を 受け て いる カ ヅ キ 。 ミ カ 
が 行方 不明 、 ミ キ が 事故 死 …。 

突然 、 ユ カリ の PHS が 鳴る 。 相 手 は 
アリ サ だ っ た 。 ミ カ の 自宅 に は 誰 も お ら 
ず 、 新 聞 紙 が 郵便 受け に た まっ て いる と 
いう 。 ユ カリ は 、 ア リサ に ミキ の 事 を 伝 
える 。 

「 ひ ゃ ーッ 、 ミ キ 死 ん だ ん で すか ] 

アリ サ も ショ ッ ク を 受け た らし く 、 黙 
りこ ん で し まう 。 ま すま す 、 良 く な い 方 
向 に 考え が いっ て し まう 。 


化学 室 を 出 た 二 人 。 カ ヅ キ は 部 活 が ある た 
め 、 こ こ で ユカ リ と 別れ る 。 

Ro 部活 を 終え た カ ヅ キ は 、 部 員 と 共に バ 
ス を 待っ て いた 。 だ が 、 カ バン を 忘れ て きた 
こと に 気づき 、 部 員 た ちと 別れ て 一 人 、 部 室 
に 戻る 。 だ が 、 そ と に カバ パン は な いい 。 と 、 リ 
カリ と 化学 室 に 行っ た 時 に 置い た まま だ っ た 
の を 思い だ し 、 暗 い 校 告 の 中 を 移動 する 。 

化学 室 。 や は り カ バン は あっ た 。 手 に 取り 、 
帰ろ うう と する カ ヅ キ の 背後 に 、 何 者 か が 迫っ 
て くる 。 暗い 教室 内 で は 、 そ の 顔 は 明らか で 
は な い が 、 ど う や ら 女 性 の よう だ 。 わ ず か な 
月 明り で 見 える 、 振 りあ げ ら れ た … ナ イフ 。 
カ ヅ キ の 顔 が 、 恐 怖 に 歪む お 。 


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朝 の 学校 。 既 に 警察 の 鑑識 が 捜 
apj. 凶行 現場 と な っ た 化学 室 
か ら も 、 今 の と ころ 何 も で て き て 
いな いよ うだ 。 目撃 者 も ちい ない 。 
カ ヅ ツキ の 親 は 別居 中 で 家 を 空け る 
事 が 多い た め 、 朝 に な っ た 始め て 
カ ヅ キ が いな い 事 に 気がつい た ら 
し い 。 


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翌日 、 登 校 し て きた ユカ リ は 、 チ サト の 口 
q か ら カ ヅ ツキ の 死 を 聞か され る 。 チ サト は 、 何 
か 得体 の 知れ な い 力 が 動い て いる よう に 思え 、 
不安 で な ら な いと いう 。 ショック を 受け た ユ 
カリ に 、 ア リサ が ミカ の 情報 を 持っ て くる 。 
天文 部 の ミユ キ が 、 部 活 で 遅く まで 残っ て い 
— た 時 、 三 力 ら し い 人 物 を 見 た そう だ 。 二 人 は 
E 栓 合 の は ずれ に ある 天文 台 に 向かっ た 。 


| 灰 に 赤い モノ が … リ 2 | 


天文 台 に ミユ キ は いた 。 ミ カ に つい て 人 質問 
する ユカ リ だ が 、 ミ ユキ は 一 切 関係 な い 、 と 
いう 姿勢 だ 。 カ ヅ キ の 件 に 関し て も 、 全 然 気 
が つか な か っ た と 言う 。 行方 不明 の 友人 や 殺 
人 事件 より も 、 天 体 観測 の 方 が 大 切ら し い 。 
あき れ て 天文 台 を 後に する 二 人 。 だ が 、 ミ ユ 
キ が 見 た の が 本 当 に ミカ だ と し た ら 、 授 業 に 
で な いで 人 夜 の 学校 を 排 何 し て いる こと に な る 。 

次 の 日 、 ア リサ の 教室 に 行く ユカ リ 。 だ が 
アリ サ は 、 ミ ユキ を 探し に 行っ た きり 戻っ て 
こない と 友人 が 言う 。 ユ カリ は 、 天 文 台 に 向 
か っ た 。 

中 に 入る と 、 ミ ユキ も アリ サ も いな い 。 と 
ころ が 、 何 か 床 に つい て いる … 血 !? ユカ リ 
は あたり を 見 廻し た 。 顔 を あげ る と 、 そ こ に 
は 変り 果て た ミユ キ の 姿 が …。 


ミカ が いな く な っ て か ら 、 既 に 二 週 間 。 
ユカ リ た ち は 捜 索 を 続け て いる が 、 何 ら 進 
展 は 無い 。 そ れ ど ころ か 、 ミ カ の 知り 合い 
が 次 々 に 姿 を 消し て いく の で 、 協 力 し て く 
れる 人 も か か わり 合い を 避け る よう に な っ 
で じじ まっ だ 。 


夜 の 学校 の 前 に 立つ ユカ リ 、 チ サト 、 ア リサ 。 た だ で さえ 
事件 が 頻発 し て いる と いう の に 、 夜 と も な る と 一 層 不 気味 
で 大 険 な 感じ が する 。 ア リサ は 中 に 入る の を 、 か な り た め 
ら う 。 さすが の アリ サ も 、 腰 が 引け まく っ て いる よう だ 。 


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そん な ある 晩 、 ミ ホ の も と に 電話 が か か 
っ て きた 。 そ れ は 友人 の フミ コ の 母 で 、 ま 
だ 帰宅 し て いな いと 言う 。 も う 0 時 を 回 っ 
て いる 。 電話 を 切っ た 後 、 ミ ホ は アリ サ に 
電話 する 。 フ ミコ を 探す の で 、 協 力 し て 飲 
し いと いう 電話 だ 。 


深夜 の 雛 代 高校 正門 前 。 ア リサ と ユカ リ 、 
チサト も いる 。 ミホ の 電話 を 受け た アリ サ が 、 
二 人 を 誘っ た よう だ 。 フ ミコ は 最近 遅く まで 
学校 に 残る 事 が あっ た の で 、 学 校 を 捜索 し よ 
うと いう の だ が 、 ミ ホ の 姿 が 無い 。 ア リサ に 
よる と 、 先 に 来 て いる と 言っ て た そう な の で 、 
中 に 入ろう と 言う ユカ リ 。 少し 泣き の 入っ て 
いる アリ サザ 。 

昇降 口 で 、 誰 か の 気配 を 感じ る 。 警備 員 か 
と 思っ た ら 警 官 だ 。 学校 で 頻繁 に 事件 が 起き 
て いる の で 、 警 察 も 警戒 し て いる の だ ろう 。 
三 人 は 別々 の 場所 ほ 調べ る 事 に する 。 ユ カ 
リ は 校 樹 を 上 へ 、 アリ サ は 地下 、 チサト は 外 。 
警官 に 見 つか ら な いよ うに し て 教室 を 回 りな 
が ら 上 の 階 へ 移動 し て いく ユカ リ 。 だ が 、 ほ 
と ん どの 教室 に 鍵 が か か っ て いて 、 入れ な い 。 
や が て 、 放 課 後 は 立ち 入り 禁止 と な っ て いる 
最上 階 に まで 入る 。 そこ に は 校長 室 が ある が 、 
や は り 鍵 が か か っ て いる 。 突然 、PHS が 鳴 
る 。 そ れ は アリ サ か ら で 、 ア リサ は まだ 一 階 
に いる と 言う …。 


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地下 に 降り て いく 。 か な り 怪 し い 雰 囲 気 だ 。 だ 
が 、 地 下 は すぐ に 行き 止ま り に な っ て いる し 、 
誰 も いな い 様 子 だ 。 アリ サ は 引き 返す 。 その 時 、 
育 後 で 物音 が し た 。 

一 方 、 ユ カリ は チサト と 電話 で 話し て いた 。 
外 に も 誰 も いな か っ た らし い 。「… ユ カリ ちゃ 
ん 、 今 日 の 宿直 の 先生 が 誰 だ か 分 か る ?」「 確 

か 広瀬 だ と 思っ た けど 」「 前 に も 広瀬 先生 が 宿 

直 の 時 に 事件 が 起き て な か っ た っ け ?」 


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音 は 生物 室 か ら 聞 こえ て きた 。 中 
に 入っ て みる と 、 奥 に ミホ が 倒れ て い 
る 。 そ の 横 に は 、 広 瀬 が 立っ て いた 。 
アリ サ に 迫る 広瀬 。 逃げ よう と する ア 
リサ 。 そ の 時 、 警 官 が 駆け こん で 来 た 。 
「 止 まれ っ 、 動 く な ! | 拳銃 を 構え る 警 
官 。 だ が 広瀬 は 止ま ら な い 。「 ち っ 、 違 
う … 俺 じゃ な い 、 俺 じゃ な いん だ ! 」 
銃声 一 一 広瀬 が その 場 に 崩れ 落ち る 。 
ミホ は 既に 死ん で いた 。 広瀬 も また 、 
助 か ら な い 。 駆 けつ けた ユカ リ と チ サ 


トド 。 ア リサ は 泣き 月 れ る 。 床 に は 、 交 計っ の ミユ キ が 見 た と いう ミカ の 姿 も 、 
装 の 為 の 衣装 が 沙 ち て いた 。 広瀬 が 変装 し た 姿 だ っ た の か — o 


学校 を 出 た ユカ リ た ち 。 だ が 、 チ サト の 
様子 が お か し い 。 黙 り 込ん で 、 何 か 考え て 
いる 。 ど う や ら 、 何 が か 引っ か か っ て いる 部 
分 が ある らし い 。 真実 を 知る べく 、 二 人 は 
も う 一 度 校舎 に 戻る 。 

チサト が 怪し いと 思っ た の は 、 地 下 の 突 
きき 当 た り だ っ た 。 この 向こう に 何 が ある 、 
と 感じ る らし い 。 
を 探し て いる うち に 、 受 付 に ある 大 理 石 の 


その 場所 に 行く 為 の 通路 P 


支柱 が 異常 に 太い 事 に 気づく 。 こ の 柱 が つ ji 


な が っ て いる の は 、 校 長 室 …。 

ユカ リ が 来 た 時 に は 鍵 が か か っ て いた が 、 
今度 は 開い て いた 。 中 に 入り 調べ て みる と 、 
柱 に 何 か の スイ ッ チ が ある 。 そ れ を 押す ユ 
カリ 。 する と 、 機 械 音 と 共に 、 柱 の 隠し ド 
ア が 開く 。 エレ ベー ター に な っ て い だ の だ 。 
乗り 込む と 、 上 に 登っ て いく 。 ドア が 開く 
と 、 そ こ に は 無数 の モニ ター が あっ た …。 


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を 
見 る 


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エレ ベー ター が 開く と 、 消 毒液 の 匂い が 充 
満 し て いた 。 ま る で 手術 室 の よう だ 。 大きな 
冷蔵 庫 一 業務 用 だ ろう か 、 ユ カリ が それ を 
開け る と 、 中 に は 硝子 の 容器 が 並ん で お り 
その 中 に は 液体 と 、 何 か 得体 の し れ な い モ ノ 
が 入っ て いる 。 そ し て 容器 の ひと つ に 、「 香 
RIF] と 書か れ た 紙 が つい て いた 。 

突然 、 チ サト が 絶叫 し た 。 駆け 寄る ユカ リ 。 
二 人 の 前 に ある 、 大 き な 硝 子 の 標本 ケー ス の 
中 … ーー 
た 。 し か も その 顔 は … tios 
「 キ 、 キ ミカ ッ !?」 

恐怖 が 襲っ て くる 。 
同時 に 危険 も 感じ る 。 

二 人 は エレ ベー ター に 
乗り 込ん だ 。 見 て は な 
ら な いも の を 見 て 、 二 
人 は 混乱 し つつ も 実態 
を 把握 し 始め て いた 。 

エレ ベー ター が 止ま 
り 、 ド ア が 開く 。 雪 い 
で 外 に 出 よ うと し た 
が 、 校 長 室 の ドア が 開 
か な い 。 ど う や ら 二 人 
は 、 捕え られ て し まっ 
人 AD ERDA 
寄る 。 


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を 肉体 か ら 解 放し て や ろう と いう の だ … 真 の 
自由 を 得る た め に は 肉体 の 中 で は 窮屈 すぎ 
る 。… 何 も 怖がる こと は な い の だ 」 
校長 の 手 に 、 凶 器 が 光る 。 ド ア は 開か な い 。 
次 の 外 に は 月 が 輝い て いる 。 

その 時 、 何 か 不思議 な 力 が 働い た 。 い つも 
妖しく 輝い て いた 月 が 、 よ り 一 層 光 を 放っ た 
か と 思う と 、 階 下 の 大 理 石 の 支柱 に 亀裂 が は 
し り 、 音 を た て て 崩れ 始め た 。 

それ は 、 一 瞬 の 事 だ っ た 。 床 は 割れ 、 塵 弁 
と 共に 、 校 長 は 落下 し て いっ た …。 


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「 ど の クラ ス の 生徒 だ か し らん が 、 勝 手 に 


人 の 部 屋 に 入る の は よく な いな 」 


どこ か ら か が 、 校 長 の 声 が 聞こ えて きた 。 
その 声 は いつ も と 変わ ら ず 、 優 し く 語 りか 
け て くる 。 そ れ は 、 逆 に ユカ リ と チサト に 
恐怖 を 感じ させ た 。 
[君たち は こん な 時 間 に 外 出し て て いい の 
か ね ? ご 両親 が 心配 され る で は な いか が 。 
いろ いろ 問題 事 が 多い と P T A も うる さい 
ん で ね … 全 く 君 た ち に も 困っ た モノ だ な 」 
エレ ベー ター の ドア が 開き 、 ゆ っ くり と 


校長 が 降り て くる 。 口 調 こ そ 変 わら な い が 、 
その 表情 は 狂気 に 歪ん で いた 。 そ の まま ゆ 
っ くり と 二 人 に 近づい て くる 。 
「 私 の コレ クシ ョ ン を 見 た か ね 、 な か な か 
の シロ モノ だ ろう ? あれ だ け の バー 
集め る の に 、 一 苦労 し た が ね …」 

い 詰 め ら れる ユカ リ と チサト 。 


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私 の す ば ら し い 


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旧作 変わ る の だ 


月 の 力 の せい な の か 、 突 如月 れ だ し た 大 理 石 の 支柱 


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その 潮 裂 が 狂人 と 化し た 校長 の 足下 を 謀 う 


断末魔 の 叫び を あげ な が ら 校 千 も ろ と も 崩れ ゆく 校長 


ユカ リ に は 、 チ サト や アリ サ の よう な 能力 は 無い 。 
し か し この 時 、 助 け を 求め る ミカ を は っ きり 感じ て 


アリ サ も いつ に な く シ リア ヌ に な っ て いる 。 そ れ 
ほど の 危険 を ここ か ら 先 に 予感 し て いる の だ ろう 。 
「… 本 当 に 危険 だ よ 。 いい の 、 ユ カリ ] 


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ミカ の 存在 を 感じ て いた の は 三 人 だ Ë 
け で は な い 。 リ ョ ウ に も 戻っ て きた ミ P 
力 が 雛 代 高校 に いる の が わか っ た 。 救 | 
出 に 向かう リョ ウ の 前 に 、 ル ミ が 現 わ 
れる 。 こ れ ま で の 体験 を ルミ に 語る リ 
ョ ウ は 、 自 分 の すべ き 事 を 理解 し て い 
た 。 自覚 し 、 変貌 し て いた …。 [人 は な 、 
2 つの 種類 し か いな い 。 死ぬ べき 人 間 
と そう で な い 人 間 … ル ミ 、 お まえ は 後 
者 だ よ 」 そう 言っ て 、 歩 き 出す リョ ウ 
に 、 ル ミ は 素直 に 言葉 を か ける 。「… ミ | 
力 を 助け て あげ て ね 」 


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校舎 に 入っ た ユカ リ た ち は 、 そ れ ぞ れ 別 れ て ミカ を 探す こと に する 。 別れ 際 に 、 ユ カリ P 
は アリ サ に 言っ た 「 ア リサ :… し っ か り ね 」 気配 を 感じ 取り な が ら 新 校舎 内 を 歩く アリ サ が P 
5 階 に や っ て 来 た 時 、 突 然 感覚 に 反応 が あっ た 。「… 来 た っ ! 」 振り 向く と 、 暗 闇 か ら ミ ト a 
ラ が 現われ た 。 ア リサ は 、 ミ トラ が 何者 な の か を 理解 し 、 ミ カ の 行方 を 聞く 。 だ が 、 今 の o 
ミト ラ は 数 段 邪悪 で 、 攻 撃 的 に な っ て いる 。「… 知 ら な いよ 、 言 うこ と を 聞か な いと 」 に 
「… ボ ホ ボク ち ゃ ん 、 ア リサ を ナメ て も ら っ ち ゃ 困る な ーー」 アリ サ も 臨戦 体制 に な っ た 。 ミ トラ 
が 再び 、 暗 痢 か ら 現 われ る 。「… や だ な ~ こ うい う の イ ヤ な ん だ けど …:」 


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受付 で 待ち 合わ せる 予定 だ っ た が 、 チ サト の 時 計 は 遅れ て いた 。 人 不吉 な 予感 と 共に 駆け 
つけ る と 、 そ ご に は … ユ カリ と ミト ラ が いた 。「[…. チ サト 、 こ の ガキ な ん な の ?」 その 邪悪 
さ を 感 じ 取 れ な い ユ カリ 。 「… ユ カリ ちゃ ん 、 この コ だ よ 。 この コ が ミカ ちゃ ん を …」 だ が 、 
ユカ リ に は 信じ られ な い 。 | ぼく は 何 も し て な い の に … ひ どい よ 」 普通 の 子供 を 演じ る ミト 
ラ 。 そ っ と 手 を 差し 出す 。「… お 姉ちゃん に プレ ゼン ト 」 体 の 目 由 が 堆 わ れる ユカ リ 。 そ し 
て 、 差 し 出さ れ た 手 を 凝視 する 。 そ こ に は 、 ア リサ の …。「 ユ カリ ちゃ ん 、 見 ちゃ ダメ ッ l] 


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ユカ リ を 支配 され 、 そ の 怒り が 頂点 に 達する チサト 。 
ミト ラ と の 会 話 の 中 で 、 ど う や ら 以 前 か ら お 互い を 知 
っ て いた と 思わ れる や り と り が 。 一体 チサト は 何 を 知 
っ て いる の か … そ し て 、 ユ カリ は どう な る ? 

ユカ リ の 瞳孔 が 開く 。 そ の 意識 は 、 飼 や ユカ リ 自 身 が コン トロ ー ル し て いる の で は な か 
っ た 。 不 自然 な 動き 。 操 られ 、 そ の 場 か ら 立 ち 去 っ て し まう 。 残さ れ た チサト は 、 ミ トラ 
と 向き 合っ て いた 。 ミ トラ は 、 つ い 先 ほど まで の 子供 の 顔 で は な く 、 邪 悪さ が 戻っ て き て 
いる 。「… ど れ く らい ぶり ? 浪 え な い 格 好 し て 、 お まえ らし くも な い …| チサト は 、 ミ ト 
ラ と どん な 関係 が …!? や が て 、 二 人 の 間 に 緊 張 感 が 高まり 、 オ ー ラ が 発生 する 。「… 許 さ 
な い 、 絶 対 に 許さ な いよ っ ! 」 激しい 感情 を 串 わ に する チサト 。 し か し ミト ラ は 笑顔 すら 
見 せ て いる 。「… い つ で も どう ぞ 、 お 好き な よう に 。…: 手 加減 は し な いで ね 」 

その と き ユ カリ は 、 校 人 答 の 中 を 歩い て いた 。 や が て 昇降 口 に た どり 着く 。 そ の 後ろ に 、 
スッ と ミト ラ が 現われ る 。 「 ダ メ だ よ 、 ま だ 物語 の 途中 じゃ な い 。 逃 げ 出 す な ん て 、 お 姉 ち 
ゃ ん らし くも な い …」 


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未だ 確認 出来 な い ミ カ の 存在 。 こ の 邪悪 な 校舎 に いる の か ? TORII ze IPE 
ん で いる 。 リョウ は 声 に 導 か れる よう に 、 そ し て 自分 自身 の 為 に ミカ 寒 助 二 る 5 


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a RADH. mepmNbusncue, ELT, Ua E CE 
| TBS SO. WDN, 助け られ 、 本 当 の 自分 を 覚醒 する た 
SHD 1 め の 通過 儀 礼 な の か … š 


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Do PHT. ERSS MS 
上 れる 。。 そ の 表情 は 歪み 、 今 

E で で も つと も 冷た く 、 邪 悪 な 
REELT. 

リョ ウ が 、 挑 ん で いく 。 


月 明り に 照ら され て 、 リ ョ ウ は ミト ラ に 戦い を 挑む 。 
闇 か ら 現われ る ミト ラ に 対し て 、 リ ョ ウ は 勝算 が あ 
る の か ? そし て 、 全 て の 結末 は …。 


あと が き 


月 は 、 不 思 議 な 力 に 満ち て いる 。 

南米 ボリ ヴィ ア 、 海 抜 4 千 メ ー ト ル の 高地 に ある ティ 
ティ カカ 潤 に 広がる ティ アワ ナク 遺跡 。 そ こ で も っ と 
も 目 を 引く 「 太 陽 の 門 ] に は 、 太 陽 神 ビラ コチ ャ が 彫り 
込ま れ 、 そ の 周囲 に ある 48 の 紋様 と 共に 、 古 代 の 天文 カ 
レン ダー だ と され て いる 。 そ の 、 二 見 華やか な IKAO 
門 ] と 対極 に ある の が 「 月 の 門 ] だ 。 そ れ は 遺跡 の は ず 
れ に あり 、 ご く 目 立た な いも の で 、 立 ち 和 寄る 観光 客 も 少 
— 

#%E JJ S 22 AC D. FÆLT OZ., 太陽 と 月 、 
HLK, RLR, ELN 月 は 女 で あり 、 裏 で ある 。 


し か し 、 痢 で は な い 。 満月 の 夜 、 月 は 妖しく 光る 。 そ れ 


a ABO WoBipzspitit-0UU p DER て いる 。 i 


TAJ が テー マ で あり 、 ボイン レト と な る この Täy a 


R トシ ン ドロ ロー 和 | は FETOF- L WA" DL L£. i 
ビジ ュ アル ・ サ イコ ・ ホラ ー だ 。 ユー ザー は 既存 の ゲー -Ai 


の よう な 楽 了 大、 二 


BEREE DND 


D ー ム を で を する WO いる 
BIORE われ る ゲー ー ム で は ある が 、 本 作 は 逆 に フィ ー 


ド バ ッ ク す る こと も 可能 だ と 詳 胃 し て くれ た 。 
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ョ ンプ リー トド デ ー タ ファ イル 
ムー ン ラ イト シン ドロ ー ム 解析 文書 


1887/ 年 10 月 16 日 初版 第 1 刷 発 行 


著者 
数 中 博章 


デザ イン 

玉手 峰 人 

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編集 人 
北 出 正行 


発行 人 
福田 博 人 


発行 所 
株 式 会 社 白 夜 書 房 
東京 都 豊 島 区 高田 3-/-1 1 
03-5950-5101 (営業 部 ) 
03-595 ら -/791 7 (編集 部 ) 


印刷 ・ 製 本 
己 版 印刷 株 式 会 社 


@HUMAN 1997 
@1997 Byakuya Syobo 


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実在 する 団体 ・ 名 称 ・ 事 件 と は 全く 関係 あり ませ ん 。 


この ゲー ム で 起 る すべ て の 判定 は 、 
ご 購入 され た 皆様 の 判断 に 委ね られ ます 。 


この ゲー ム は 1996G 年 6 月 に 企画 され 、 
同月 基礎 開発 開始 、1997 年 1 月 ビジ ュ ア ル 作 成 開始 、 
同月 より 本 格 的 な 開発 が スタ ー ト し 、1997 年 8 月 に 完成 し まし た 。 


この ゲー ム は 制作 者 の 意図 に より 、 ノ イズ 音 を 多用 し て いま す 。 


この ゲー ム は 日 本 語 が 理解 で きれ ば 、 ど な た に で も プレ イ で きま す 。 


この ゲー ム は 1997 年 7 月 自主 規制 を 行い まし た 。 


この ゲー ム は 「 ト ワイ ライ トシ ンド ロー ム 」 の 続編 的 作品 で す が 、 
同一 の 登場 人 物 以外 は 関連 性 の な い 、 全 く 新 し い 作品 と し て 制作 され まし た 。 
「 ト ワイ ライ トシ ンド ロー ム 」 を 購入 され て いな い 方 で も 、 安 心して プレ イ す る こと か 出来 ます 。 


ン 「 ム ー ン ライ トシ ンド ロー ム 」 マニ ュ アル より 抜粋 


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この ゲー ム は 1996 年 6 月 に 企画 され 、 


同月 基礎 開発 開始 、1997 年 1 月 ビジ ュ ア ル 作 成 開始 、 C0476 \1000E 
同月 より 本 格 的 な 開発 が スタ ー ト し 、 1997 年 8 月 に 完成 し まし た 。 
定価 : 床 体 1000 円 + 税 


この ゲー ム は 制作 者 の 意図 に より 、 ノ イズ 音 を 多用 し て いま す 。 


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この ゲー ム は 1996 年 6 月 に 企画 され 、 
同月 基礎 開発 開始 、1997 年 1 月 ビジ ュ ア ル 作 成 開始 、 C0476 \1000E 


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